ベルギーのスパ・フランコルシャンサーキットで量産FF車の最速記録も続けざまに打ち立てた新型メガーヌR.S.トロフィーR。
今、勢いに乗るルノー・スポールがついに日本の聖地、鈴鹿サーキットでトロフィーRのタイムアタックを行った。
REPORT◉石川亮平(ISHIKAWA Ryohei)
PHOTO◉ルノー・ジャポン
ここでトロフィーRの概要をおさらいしておこう。トロフィーをベースとするトロフィーRは、ルノー・スポールが最も速いFF量産車を命題に威信をかけて開発した車両だ。リヤシートは消音材は取り払われ、フルカーボンボンネットや薄型ガラス、7インチタッチスクリーン(通常のモデルは8.5インチ)の採用、そして驚くべきはメガーヌR.S.のキモともいえる後輪操舵の4コントロールも外されていることだ。これにより約130kgの軽量化に成功している。
1.8Lターボエンジンのアウトプットはトロフィーと同じく300ps/400Nm(MTモデル)だ。
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リヤタイヤを操舵することで(低速走行時は逆位相、高速走行時は同位相)抜群の回頭性と高速時のスタビリティを確保している4コントロールを取り払った意図が気になったのでルノー・スポールに問いてみた。
「トロフィーRは、高いパフォーマンスを持った最速FF量産車でなければならない存在です。サーキットでタイムを削るには軽量化が最も効果的でした。4コントロールを排除することで約35kgの軽量化に貢献しています。4コントロールを排した代わりに、フロントフロアをフラット化し、新たに専用のリヤディフューザーを採用することで、高速域のスタビリティを確保しているのです」