PHOTO&REPORT●遠藤正賢(ENDO Masakatsu)
現在のマクラーレンの原点を辿るとブルース・マクラーレンが1963年に設立したブルース・マクラーレン・モーターレーシングにまで遡るが、現在のマクラーレン市販モデル各車のルーツとなっているのは、初めてカーボンモノコックボディを採用し1981年シーズンを戦ったたF1マシン「MP4/1」ということになる。
その後1991年に、ゴードン・マレーがマクラーレン・カーズの下で設計を手掛けた究極のロードモデル「マクラーレンF1」もカーボンモノコックボディを採用。そして20年後の2011年に新生マクラーレン・オートモーティブが発売した最初のモデル「MP4-12C」以降、エントリーモデルの「スポーツ」シリーズから超高性能モデルの「スーパー」シリーズ、「P1」や「セナ」、「スピードテール」といった限定モデルの「アルティメット」に至るまで、全車種がカーボンモノコックボディを用いている。
MP4-12Cを試乗した際、「F1コンストラクターのノウハウを持つ会社が本気で市販車を作ると、これほどの完成度になることをまざまざと見せ付けられた」と、加藤共同代表は絶賛。
そうした圧倒的なスタビリティとハンドリング、速さ、さらには乗り心地まで兼ね備えるマクラーレン。そのクルマ作りのフィロソフィと実力の高さは、昨年12月に日本上陸を果たしたスーパーシリーズの最新モデル「720Sスパイダ-」も、そしてこれからも変わらないのだということを、強く示唆するセッションとなった。