クルマ雑誌の編集部員たるもの、どこへ行くにもクルマが基本だ!


「だって時間がかかるし、体力的にもキツイし…」っていう意見もあるだろうけど、


たとえば、2泊3日でカメラ機材や着替えを持ってとなると、


とてもじゃないが新幹線や飛行機など使う気にならない。


でもって、結局行った先でレンタカーを借りることになるんだし。


が、クルマで遠方まで行くとなると予想できないのが渋滞だ。


過去にハマった記憶に残る渋滞をランキング形式で紹介する。

第4位:東京~軽井沢 7時間

あれは忘れもしない1994年のゴールデンウィーク。




当時つきあってた彼女(いまのカミさん)と、「たまには居酒屋以外でデートしよう!」と、大学のサークルの後輩たちが合宿をしてる軽井沢までDR30でドライブすることになった。




ところが、彼女が弁当をつくってくれて軽井沢で楽しくランチする予定だったんだけど…。




まず杉並の自宅を午前10時半に出発して、関越道に乗るまで、ふだんなら10分ちょいで行くところが、なんと2時間半(汗)。




出発直後に予定が大幅に狂い、関越に乗ったら乗ったで、碓氷軽井沢ICまで延々とダラダラ走りつづけて、軽井沢に到着したのが夕方5時半すぎ…。




あたりはもう薄暗くて、しかも寒いのなんの! 薄いシャツ1枚しか着てかなくて、ブルブル震えながら弁当食べたのが今となってはイイ思い出だ(笑)。



第3位:東京~北九州 13時間30分

これはオプション編集長時代の2008年ゴールデンウィーク。ストリートゼロヨン取材のために北九州まで、社用車のエスティマだかノアだかで自走で向かったときのことだ。




GWに自走で長距離を移動するのは自殺行為ってことはわかってたけど、それにしても“読み”が甘すぎたことを朝7時半に編集部を出発した直後に痛感することになる。




いつもなら1時間ちょい見ておけばOKな東名・足柄SAまでの所要時間が3時間半…。しかも、道路交通情報を見ると、足柄SAから名古屋まで6時間以上と出てやがる。




つまり、東京~名古屋だけで9時間半かかる計算だ。




マズイ、それじゃ北九州夜9時到着にゼッタイ間に合わない。




そこで東名を御殿場ICで降りて東富士五湖道路→中央高速にすかさずスイッチ。900km台まで減ってたナビが示す目的地までの距離が、リルートによって再び1000km台へと逆戻りしたのにはマイッタけど、この判断は正解だった。




中央高速&名神高速は東名の渋滞がウソのように流れてて、スムーズに大阪を通過。そこから先は、渋滞知らずの山陽道を1××km/hでブッ飛ぶだけだ。




こうして、北九州には夜9時過ぎに到着!




ふぅ~なんとか間に合った(厳密には遅刻したんだけどね)。





第2位:東京~岡山 16時間

2009年9月のシルバーウィーク。目的は、岡山国際サーキットで開催される“チューニングフェスタ”の取材だ。




「夜8時くらいに岡山着いて、ホルモンでも食べに行こ!」と気楽に構え、余裕を見て10時間あればだいじょぶだろ? なんて考えたんだけど、それがそもそもの間違いだった。




東京出発は午前10時。




が、東名は首都高3号線から、中央も首都高4号線からすでに50km以上渋滞してて、東京を脱出するのにいったい何時間かかるのよ!?ってな状況。




う~む…と考え、オレらが取った行動は、青梅街道をズンズン下って、勝沼ICから中央高速に乗る!というものだった。




でもねぇ、観光シーズンに高速がそんなに混んでるってことは下道も混んでるのが世の常。




まず、杉並から国道16号を通過するまでが2時間。




そこから勝沼ICの2km手前までが3時間。




勝沼ってのはブドウの産地で、しかもちょうどブドウ狩りの季節。ICを目前にしながら、予期せぬ足踏みを食らうことに…。やっとの思いで中央高速に乗ったときには、すでに夕方4時近くになっていた。




そのあと、土岐JCTで渋滞、小牧JCTでも渋滞、名神高速は常にダラダラ走って、吹田のあたりも宝塚のあたりも10数km級の渋滞にハマって、「大阪すぎたから、こっから先は流れてるだろ」という願いもむなしく、中国道でもペースがまったく上がらない。




クッタクタになりながら美作ICにたどり着いたとき、時計はもう夜中2時近くになっていた。




ホルモンにありつけなかったのは言うまでもない(笑)。





第1位:東京~岡山 20時間!!

第2位と同じ東京~岡山間でまさか記録を更新してしまうとは!




それは2018年7月初旬、ManiaxCars取材でのこと。金曜の朝8時に新宿駅でライターK氏をピックアップして、プロボックスで一路西を目指す。




この時も、「夕方遅めの時間には到着できそうだから、うまいホルモンでも食べに行きましょーよ!!」なんてウカレてた気がする。




ところが、折しも岡山を始め西日本に甚大な水害をもたらすことになる台風7号が接近中。西に向かうほど雨風が強くなり、奈良から大阪に入るあたりで衝撃の事実を知る。




大阪から先、名神高速も阪神高速も中国道も山陽道も、すべてが通行止めになってしまったのだ(汗)。この時点で、たしか夕方4時くらいだったと思う。




この時の渋滞はハンパなく、ホント1時間でクルマ1台分、5mくらいしか進まなかったことも。そうこうしてるうちに助手席に乗るK氏が尿意をもよおし、「どうせクルマが動かないんだから、降りてそのへんでしちゃえばどうすか?」なんて言ってはみたものの周囲の目があるからそういうワケにもいかず、渋滞とは反対方向に向かってコンビニを探し、トイレに駆け込むなんてことも。




この渋滞で何が大変だったかって、『神戸を通過すること』だ。一方を山、もう一方を海に挟まれた神戸は国道2号線以外に逃げ道がなく、延々と続く赤いテールランプを眺めながらジリジリと進む意外に一切の選択肢がなかったのだ。これはマジきつかった。




ちなみに、神戸を通過するだけで8時間だよ8時間! やっと渋滞抜けた~!! と思ったとき、時計はすでに午前0時を回ってジェットストリームな時間帯に入っていた。




もちろん、そこから先も高速は通行止めのままだから国道2号線をひたすら進むしかない。ペースが上がり始めたのは姫路バイパスあたりからだったけど、暴風雨だったから飛ばすわけにもいかず…。




でもって岡山に近づくにつれ、けたたましく鳴り響き始めたスマホの災害警報音。「こりゃただごとじゃないぞ」と思いつつ、ホテルにチェックインする前になんか食べようと、備前のドライブイン大阪屋に立ち寄る。午前3時くらいだったと思うけど、ホルモンうどんを食べながらテレビで見たNHKの気象&災害情報で、岡山がエライ状況になってることを初めて知った。




ちなみに、ホテルに到着したのは午前4時前。新宿でライターK氏を拾ってから実に20時間が経過しようとしてた。

情報提供元: MotorFan
記事名:「 クルマ移動に渋滞はつきもので…