REPORT&PHOTO●青木タカオ(AOKI TAKAO) PHOTO●BMW Motorrad
謎のボクサーツインは、今後デビューのBMW最新エンジン!!
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植田さんはさらに教えてくれました。
「プッシュロッドカバーもありますが、OHVかどうかさえもわかりません。吸気系はECUやインジェクションがなかったので、とりあえずキャブレターを装着して走行できるようにしてあります」
アワードを受賞して吉澤さんも安堵の様子です。
「こんな機会をBMWにいただいたからには、ショーをとって世界にアピールしなければって責任を感じていましたから、Best of Show Motorcycleをもらってまずはホッとしています」
国内外のメディア関係者から、ふたりは質問攻めでした。
欧州勢の縦置きエンジン搭載カスタムが強い存在感!!
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ショー会場を歩いていると、縦置きエンジンの存在感が目立ちます。Best Motorcycle Europeanを受賞したのは、Wedge Motorcycle(ウェッジモーターサイクル)のBMW R100RS(1987年)でした。
ユーロ・モーターサイクルでのカスタムといえば、八ヶ岳南麓のファクトリーで製作活動を行う46 Works(ヨンロク・ワークス)。今回はR100RS(1991年)でReturn of Cafe Racer's Pickを受賞。MotoGuzzi Lemans1000 Custom(1978年)も展示し、ファンらから熱視線を集めていました。
平和モーターサイクル(広島県広島市)はBMW R75(1976年)と、BMW Motorradからのオーダーによって製作されたR nineT Scrambler001を披露。ヨーロッパの主要カスタムショーで称賛されての凱旋帰国です。
ゲストのバイクにも縦置き水平対向2気筒エンジンが積まれていました。ローランド・サンズが手がけた1934 BMW McKenna 9T Concept 7です。BMW R7は1934〜35年にBMWが製作したプロトモデルで“幻の試作車”とも呼ばれ、ドイツ・ミュンヘンにあるBMWミュージアムに展示されていますが、エンジンを現代のR nineT にして再現。その流麗な車体は、見とれずにはいられません。
最後までおつきあいいただき、ありがとうございます。ヨコハマ ホットロッド カスタムショー2018で見た縦置きエンジン搭載モデルたちは、いかがでしたか。見るからに軽快で、スタイリッシュです。今回はカスタム最前線で見たトレンドの1シーンをお届けしました。
青木タカオバイク専門誌編集部員を経て、二輪ジャーナリストに転身。自らのモトクロスレース活動や、多くの専門誌への試乗インプレッション寄稿で得た経験をもとにした独自の視点とともに、ビギナーの目線に絶えず立ち返ってわかりやすく解説。休日にバイクを楽しむ等身大のライダーそのものの感覚が幅広く支持され、現在多数のバイク専門誌、一般総合誌、WEBメディアで執筆中。バイク関連著書もある。