※レーダー式(他はレーザー式)
さらに、当情報局が入手した情報によると、千葉県、岡山県、奈良県など、年末までに全国47都道府県の半数を超える、26都道府県に導入が決定しているという。今年の10月に警察庁が全国の関連官庁に向け、来年、平成31年の交通取締強化の通達を発したばかりだが、もしかして、その前準備とか?
ま、言ってみれば、従来から全国で行われてきたレーダーや光電管による非定置式速度取り締まり、いわゆるネズミ捕りで使われてきた速度計測装置に、移動オービスが加わり、さらに撮影というおまけが付くと言うだけのことなのだが(レーダー探知機が効かないのは光電管でも同じ)、問題なのは、その運用方法に関して、全国の都道府県警で統一がとれていないということだ。
というのは、この11/21、兵庫県警が可搬式移動オービスによる速度取り締まりをスタートさせたが、一部のマスコミによると、その取り締まり対象は、「非反則行為(赤切符)に限る」と報道されている。あれ? 秋田県警や愛知県警は反則行為(青切符)でも後日呼び出しによる検挙を行っているというのに、兵庫県はこの期に及んでオービスによる取り締まりの不文律を守ろうとでも言うのだろうか? となると、一般道で30km/h以上の違反のみ計測&撮影し、後日、呼び出しにより検挙するという、非効率的な取り締まりを、兵庫県警はすることになる。幹線道路ならまだしも、生活道路で赤切符を切るというのは、けっこう、がまんを強いられるのでは? 取り締まり効率アップを謳い文句に可搬式移動オービスを導入したはずなのに、これじゃ、まさに本末転倒だ。いや、危険な事故につながる大幅な速度違反を取り締まるというスピード取締り本来の意味を考えれば妥当ではあるのだが。
どちらにせよ、実は警察は、我々が思っているほど、可搬式移動オービスによる速度取り締まりを頻繁にやるつもりはないはず。なぜなら、検挙すればするほど、自分たちの業務が煩雑になるからだ。もちろん、従来のネズミ捕りに比べれば、人員と手間は格段に削減できるのだが、特に後日の呼び出しによる検挙は、相当な手間と時間を浪費する。おまわりさんも労働者、さらに、全国で1,000カ所にも及ぶ警察署(所轄や機動隊)が全部、移動オービスを所持しているわけではない、ということを考えれば、日本全国四六時中移動オービスだらけ、ってことには決してならないということを改めて認識し、慌てず騒がず、安全運転を心がけましょう!