まずはビスポークのオートモーティブ・テスト施設にて実施し、その後、公道でのテスト実施を予定している。テストプログラムは欧州、北米およびアフリカで実施予定。
このプロトタイプは公式にはMVY02と名付けられるが、1992年に開発されたマクラーレンF1が設計されたアルバート・ドライブという地名に由来するという。ちなみに、このMVY0は、マクラーレンの通常のプロジェクト・イニシャルである「MV」に「Y0」を組み合わせたもの。Y0はCADのXYZ軸における横軸の中心点を意味している。
アルバートはもちろんプロダクションモデル仕様のスピードテールと同様のセンターシートレイアウトである。スピードテールのセンターシートが最初に公開されたのは、720Sに単一の中央配置のドライバーズシートを取り付けただけの「コンセプト検証用」モデルだった。その後、さらに4つの評価テストカーが製作され、これらのマシンは今後もプロトタイプとともに、世界中で実施されるパフォーマンスおよび耐久テストで使用されるほか、3シーターのコクピットへの乗り降りを含めた特性を検証するという。
マクラーレン・オートモーティブ車両開発担当ヘッド、ベン・ギルバーは「実測でのテストの開始は、スピードテールの開発における大きな一歩です。パフォーマンスをフルに発揮できる、最初のプロトタイプである『アルバート』は、初期の開発車から継承されている貴重な開発過程がもとになっており、これにより、私たちは、シャシーのダイナミクスやブレーキ性能、ダンパーの調整、タイヤ、NVH およびエルゴノミクスや快適性などの車両特性を検証することができます。既に多くのテストが完了し、スピードテールは、史上最も偉大なマクラーレン・ロードカーになるべく順調に開発が進んでいます」と述べたという。
生産台数106台はすべてオーナーが決定しているスピードテールは、2020年初の納車開始に向けて鋭意テスト中である。