旬なクルマの情報を網羅した「モーターファン別冊 統括シリーズ」。今回は「Vol.108 2018-2019年 最新ミニバンのすべて」から「メルセデス・ベンツ Vクラス」の一部を抜粋してご紹介。




レポート=岡本幸一郎[本文]/小林秀雄[写真解説] フォト=平野 陽

全長が異なる3ボディを設定 中高速の走行安定性は別格

 メルセデスブランドで唯一のミニバンであり、数少ない輸入車のワンボックスタイプの選択肢でもある。2015年10月より日本に導入されている現行型は、標準ボディとロングのほか約5.4mもの全長を持つエクストラロングも用意されており、そこに17年7月には内外装をAMGラインに仕立てた「スポーツ」が加わった。さらにこのほどポップアップルーフを備えた「マルコポーロ ホライゾン」が登場したばかりだ。




 広くフレキシブルな室内はVクラスならでは。2、3列目が着脱可能になっているあたりが、いかにも欧州製ミニバンらしい。ほぼ対等なサイズの2、3列目の大振りなシートはフロアに配されたレールに合わせて自在にアレンジ可能で、いざとなればすべて取り外して広大な荷室空間をつくり出すこともできる。




 その一方で、リヤエンターテイメントシステムやバイシクルホルダー、ターフ&カーテンセットなど、日本のユーザーの嗜好に合わせたいくつかの純正アクセサリーが日本専用に設定されている点も特筆できる。




 空荷の状態では乗り心地に硬さを感じるのは否めないものの、高速巡行時や都市高速程度の中速コーナーで見せるスタビリティの高さは、さすがはメルセデスというほかない。




 なお、日本仕様のエンジンはすべて日本専用に開発された2.2ℓディーゼルターボのみとなる。むろんメルセデスの一員らしく先進安全運転支援装備も充実している。




 他にはない価値をいくつも身に着けた、メルセデスならではの一台だ。

国産ミニバンとは一線を画す重厚な高級感が持ち味。「V220d スポーツロング」はカーボン調インテリアトリムやステンレスペダルを備える。ナビゲーション機能も備えた8.4インチのCOMANDシステムは全車に標準装備。

全長はグレードによって異なり、大まかに3種類のレングスが用意されている。撮影車の「V220d スポーツロング」は中間のサイズで、AMGデザインの外装も装備。

V220d スポーツ ロング


全長×全幅×全高(㎜):5170×1930×1880


トレッド(㎜) 前/後:1665/1645


車両重量(㎏):2490


エンジン種類:直列4気筒DOHCディーゼルターボ


総排気量(㏄):2142


最高出力(kW[㎰]/rpm):120[163]/3800


最大トルク(Nm[㎏m]/rpm):380[38.7]/1400-2400


燃料タンク容量(ℓ):70(軽油)


トランスミッション形式:7速AT


駆動方式:FR


タイヤ・サイズ:245/45R19


最小回転半径(m):5.6


JC08モード燃費(㎞/ℓ):15.3


車両本体価格:819万円
情報提供元: MotorFan
記事名:「 メルセデス・ベンツ Vクラス:高速巡行時や都市高速程度の中速コーナーで見せるスタビリティの高さは、さすがメルセデス