『Color vIEw 2018』は、将来の消費者の決定についての見通しを提供すると共に、ライフスタイル、パーソナリティ、あるいは社会環境問題が色彩選択に及ぼす影響に関連した顧客の色彩嗜好の背景を理解することで、自動車メーカーが事前に計画を立てて、最も人気ある自動車塗装色への需要に対応したり、自社ブランドのために特別色を作り出したり、または人気色のトレンド・セッターとなることを可能にするもの。ホワイト、ブラック、グレー、シルバー、ベージュといった主な人気色のバリエーションはさらに新しくなってプレミアム・エフェクトが入る一方で、レッド、ブルー、オレンジ、イエローといった他の色は鮮やかで明るくなっている。
アクサルタのグローバル・カラー・マーケティング・マネージャーのナンシー・ロックハート氏(Nancy Lockhart)は、次のように述べている。「『Color vIEw 2018』では、自動車デザイナーの創造的なインスピレーションをかきたてる色についての専門的な経験と直感に焦点を当てています。このトレンドレポートは車体塗装用の新色の開発サイクルへの道筋をつけるもので、今から3年後の動向、つまり2021年から2022年向けに2018年に開発しようとする色を予測しており、アクサルタのコーティング技術、データ科学、そして色が持つ影響力や芸術性が結集されています。こういった要素を調和させることで、色のパフォーマンスや美しさの魔法が生まれるのです」
『Color vIEw 2018』では、i-telligenceとe-motionというふたつの側面に注目している。
i-telligenceは、アクサルタの『自動車人気色調査報告書』やオートモーティブカラー・オブ・ザ・イヤーなどから得た色のトレンドに関するデータの研究と先進の色彩技術を組み合わせて、4つのパーソナリティ・グループ各自の色を特定している。例えば、「高意識的(Be Conscious)」グループは自然を好み、環境に関する意識が高く、アクサルタではこのグループは、バイオレット、マロン(栗色から深紅)そして最先端の流行色としてダーク・パープルの色合いを好むと予測している。その他のグループには「大衆的(Be Popular)(アクサルタの『自動車人気色調査報告書』で取り上げられそうな色を好む)」、「先進的(Be Advanced)(ハイテク色)」そして「目的追求的(Be Defined)(目的意識を高く持ち、新たな領域を開拓することをモットーとしている、深い色を好む)」がある。
e-motionも、消費者を4つのグループ、バランス型(Be Balanced)、贅沢型(Be Deluxe)、活力型(Be Dynamic)そして傑出型(Be Exceptional)に分類し、それぞれに色を関連付ける。感情は人間の心理に活発に相互作用し、感情の浮き沈みが色の選択や好みに影響を与える。バランス型グループは、幸せな中庸の状態である傾向があり、バランスド・ダブ(Balanced Dove)のような色を含むバランスのとれた色を求める。贅沢型グループは、特別な存在であると見られたり感じたりすることを好み、デラックス・クリスタル(Deluxe Crystal)のような濃い深みのある色を好む。活力型グループは、ダイナミック・ラディアンス(Dynamic Radiance)のような未来を思わせる極めて鮮やかな色を選ぶ傾向があり、その一方で傑出型グループは、エクセプショナル・コーラル(Exceptional Coral)のようなニッチな色を選ぶ。
『Color vIEw 2018』は、『2017年版Color・Gen』および『2016年版デスティネーション・カラー』というこの2年間の見通しを基にしている。
またこのレポートは、『自動車人気色調査報告書』(http://www.axaltacs.com/jp/ja_JP/news/colorpopularity.html)およびオートモーティブカラー・オブ・ザ・イヤー(http://www.axaltacs.com/jp/ja_JP/news/StarLite.html)というアクサルタが2018年に発表した色に関するふたつの見通しを掘り下げたもの。アクサルタが毎年発行する『自動車人気色調査報告書』は前年の人気色を発表し、オートモーティブカラー・オブ・ザ・イヤーは、最新のトレンド色を提示する。
こういった色に関する見通しに加えて、アクサルタは自動車メーカーや自動車塗装修理技術者に対して、400万色超から成る世界で最も広範な色のデータベースを提供している。
ロックハート氏はさらに、「アクサルタは世界初の色彩アドバイザリー委員会の設立以来90年超に亘り、自動車の色の理解と創造に専心しており、色彩およびコーティング技術のリーダーとして、この役割を一貫して担っています。こういった色に関する見通しは、アクサルタの顧客、とりわけOEMの自動車メーカーにとっては付加価値の高いリソースであり、最新のトレンド色をモニタリングして、最先端の自動車工学に常に通じまた技術に詳しい消費者の需要に対応するための計画を前もって立てることが可能となるのです。現在アクサルタは色の立案という面だけではなく、年齢、職歴、ライフスタイル、パーソナリティ、生活環境などの要因を基に特定の色を好む理由について、知識を深めるための研究を行っています」と語っている。