20代の若者から、お小遣いの少ないお父さんや運転に自信のない女性まで、
老若男女が楽しめる夢のスポーツカーが、そこにある!
国産のスポーツカーといえば1000万円オーバーのGT-Rや2000万円のNSXなどセレブなクルマは別としても、ライトウェイトと呼ばれるトヨタ86やロードスターが250万円から350万円、その上のターボ車ならスバルWRXが約400万円、シビックタイプRが450万円(しかもこれらは車両価格で、乗り出し価格はさらに高くなる)と、独身貴族ならまだしも既婚者やまして子持ちのお父さんからしたら、スポーツカーライフなんて夢のまた夢……。
筆者自身がそのクチなのだが、若い頃はお気に入りの愛車でブイブイ言わしたもんだけどなあ、今はすっかり牙を抜かれちまったなあ……という人も多いかもしれない。
とはいえ年齢を問わず、このコラムのタイルが気になってこの文章を読んでくれている貴方なら、機会があればスポーツカーに乗りたいなと思っているはず。
であれば、アルトワークスというクルマに注目して欲しい。
アルトワークスは車両価格が150万9840円、諸経費込みの乗り出し価格でも163万円強という価格だ。この価格帯ならセカンドカーを持とうという人もターゲットになるだろうし、ベースが軽4セダンにアルトだから、使い勝手の良さを言い訳にすれば、奥さんを丸め込んでファーストカーとしての導入だって考えられるのでは?(いざとなればオートマもあるし)
しかも、ここであえて紹介するだけに、その性能を舐めてはいけない。小さくて安いだけではなくスポーツカーだと言い切れる楽しさが、このクルマにはあるのだ。
まずはスポーツカーだけでなくクルマとして重要な要素のボディ。
クルマを小さく軽くつくることにかけては世界有数の技術と情熱を持つスズキがつくったクルマだから、車重は670kgしかない。けれど、近年の自動車技術の発達で、シャシーやボディ剛性を高める技術が構築されているので、ひと昔前の軽と違って高速コーナーに思いっきり飛び込んでみてもボディは“ミシリ”とも言わず、素早いハンドルの切り返しにも俊敏に反応するほどだ
次に、スポーツカーの肝とも言えるエンジンは新開発された直列3気筒インタークーラー付きターボ。ビンビン回って、エンジン回転とともにテンションも上がる、パンチの効いたホットユニットだ。これに、先代アルトワークスのギヤ比を踏襲したクロスレシオの5速マニュアルミッションが組み合わせられ、シフトアップ&ダウンの度にバンバンつながって、チョー気持ち良いい。さらには、シフトのストロークやフィーリングにまでこだわってチューニングされているので、シフトチェンジの操作自体も気分を高めてくれる。
パンチのあるエンジンとクロスミッションで、軽いボディをグングン加速してくれるので、「速えぇぇ〜」と感じること間違いなし。
ただし、実は「速い」といっても体感スピードが速いのであって、「飛ばしているなあ」と思っても実際のスピードはさほどでもない。
筆者も都内でついつい調子に乗って走っている時、ルームミラーにブラック&ホワイトのアイツが映り、ハッとしながらスピードメーターに目をやると法定速度だった、なんてこともあった。
速さや気持ち良さを、いろんな意味で安全に楽しめるというのもアルトワークスの美点だろう。
次回以降、アルトワークスをさらに楽しく、気持ちよくするためのカスタムメニューを紹介して行きます。是非お目通しをお願いします!