欧州で向かうところ敵なしの状態にある日産・キャシュカイのルノー版という成り立ちなのだが、意匠は大きく異なりルノーデザインをまとう。パワートレインも(少なくとも日本仕様は)日産のそれとは大きく違っていて、3気筒ガソリンターボ+7速DCTという「いかにもヨーロッパ」なのもうれしいところである。
フロント&リヤドアの開口寸法からご紹介。
前後ともにドアチェッカーは1ノッチ構造。全閉時にいちばん外側にある部位は前後ともに樹脂製のアンダーガード部で、リヤはホイールアーチにかかる部位だった。全開時のいちばん外側は前後ともにボディショルダーのピークの部分、滑らかなデザインだけに「どこがいちばん出ているところだ?」と感じたことも付け加えておこう。ちなみに左右ミラー間の全幅は207cmだった。
前後フードの全開寸法。
フロントフードはガスダンパーを用いない、ステー固定方式。開口時の最上部は前端だった。
バックドアは電子式オープナー+手動開閉型。オープナーはドアの下端内側、標識灯に挟まれる位置に備わる。開口時にいちばん高かったのはドア下端のフランジ部分で、ドアを閉めるときに手で触れる人もいる部分がいちばん高いというのは心理的にも安心できる構造だ。
バックドア開口部はひょうたん型の、やや起伏に富んだ形状。荷室側壁も複雑な形をしていて、広げられるところはとにかく広げるという意識によるものか。
後席を倒したところ。リヤシートは4:6分割式。
荷室幅は111cmが最小幅、上述のように形状が複雑であり、ホイールハウスのうしろ側は141cmの寸法を確保している。奥行きは最小が67cm(@左右端部)、最大が85cm(@センター)。ただしセンターはトノボードのハンドルを避ける格好でカバーが備わっていて、それを含めた数値としている。
後席を倒した際の、センターコンソールまでの中央部奥行きが166cm、助手席を最前端までスライド/チルトしたときのシートバック〜荷室後端の寸法は192cm。倒したリヤシートには角度が残る方式である。
荷室はトノボードによって2階建て構造になっていて、そのトノボードも手前/奥の2枚で構成されている。「2階」と「1階」の差は15cm。つまり、トノボードを除いた場合は荷室高は86.5cmとなった。