BMXの持つエクストリームな雰囲気とバイクならではの機動力を組み合わせて気軽さ満点なこちらのバイク、実はカブなんです! BMX風カブカスタムを得意とするマルイチモーターサイクル(TEL:0598-28-8955)が手がけた2台のマシンを解説しよう。




REPORT●増田 満(MASUDA Mitsuru)


PHOTO●渡辺昌彦(WATANABE Masahiko)

BMX風カブの名店が新たなフレームを開発

 2014年からスーパーカブをベースにBMX風フレームを組み合わせたコンプリートマシン、アイアン・ダックを製作しているマルイチモーターサイクル。シンプルかつメタリック塗装が映えるフレーム形状を採用し、街でもインパクト抜群のアイアン・ダックだが、このたび完成した最新モデルがまたスゴイ。




 カブ純正のメインフレームをベースにアッパーフレームを追加するのが同車の特徴だが、新たにベロカブと名付けられたオレンジのマシンは、アッパーフレームを大型化してメインフレームを大胆にもカット。エンジンのそばにフレームがなくなったことで、よりスッキリとしたスタイリングを実現しつつも、燃料タンク容量は2.3ℓに増大されている。




 一方、ブルーのマシンはアッパーフレームからスイングアームへ伸びるシートステーがない。お気づきかもしれないが、従来のアイアン・ダックには存在しないリヤサスペンションを装備しているのだ。スイングアームピボットの下にサスペンションを収納し、アンダーフレームを支点にしたダンパーにより、快適性を格段にアップしているのだ。




 どちらのマシンもフロントフォークを5cmワイド化し、ブリヂストンM404ブロックタイヤを装着。アクティブ感を高める遊び心で、横乗り系男子のハートを掴みまくっているのだ。

メインフレームを大胆にカット!

■BASE MACHINE:VERO CUB(スーパーカブベース)

エンジンがあることを忘れてしまいそうになるスタイルはまさに街がピッタリ。シンプルなフレームと14インチタイヤのバランスも秀逸で、走りも想像通り軽快だ。

リジッド化したスイングアームにイグニションを移設してハンドル周りをシンプルにしている。純正ステップバーの代わりにBMX用ステップを装着。

大きくなったアッパーフレームは燃料タンクを兼ねている。シンプルなコックを直付けして最小限のホース長で純正キャブへと繋げている。

ホイールはスポークもリムも純正のままで、90/100の14インチブロックタイヤを履く。フォークは5cm幅を広げたうえで補強。

サス付きになって快適度アップ!

■BASE MACHINE:IRON DUCK(スーパーカブベース)

上下にフレームが走るスタイルは従来のアイアン・ダックからの流れだが、フレーム内にスプリングを収納し、さらにダンパーを追加することでサスペンションとして機能させる。

リヤダンパーは小型のステアリングダンパーを流用。コックからは銅管で燃料を送りこみ、見た目も安全性もダブルアップ。

ブロックタイヤはブリヂストン製M404でオレンジ車と同じだが、よりタフなイメージが盛り上がるキャストホイールをチョイス。

ステムごとBMX用に変更しタイオガ製アップハンドルをセット。自由自在に操れるBMXなポジションを実現している。

自転車用のサドルを流用したシート。リヤにはフェンダーがないのでLEDテールランプをシートに直接固定している。


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情報提供元: MotorFan
記事名:「 実はコレ、スーパーカブなんです! 「フレーム改でBMX風メイク」を解説