(1)研究内容
自走式駐車設備の場内環境において、自動運転車が適正に経路認知や駐車するための制御技術(車両側・インフラ側双方)等に関するノウハウの獲得を目指す。
(2)研究場所
・IUK沼津工場内自走式駐車設備(静岡県沼津市原)
・慶應義塾大学新川崎タウンキャンパス(神奈川県川崎市)
2.共同研究に至る経緯
近年、クルマの自動運転を取り巻く技術革新は目覚ましく、駐車場に代表される社会インフラに関しても、多様なニーズに対応する技術革新が求められている。IUKは、そのような事業環境を好機と捉え、このたび自社工場敷地内に自走式駐車設備(※1)を建設し、駐車場事業者として自動運転に対応する駐車場の実証実験に取り組んでいく。
一方、慶應義塾大学大前教授(※2)は、「いつでも」「だれでも」「どこへでも」行ける社会の実現を目指し、自動運転と関連技術の研究開発を20年以上実施し、さまざまな自動運転走行の実証実験に取り組んでいる。
上記のような経緯のもと、このたび、IUKと慶應義塾大学大前学研究室との共同研究にて、自動運転に対応した駐車場に必要な設備・技術および製品開発を行なうこととなった。
IUKは、今後も、パーキングシステムのリーディングカンパニーとして、急速に変化する社会において、常に「次の駐車場のあり方」を追求し、駐車場に求められる多様なニーズに対し最適なソリューションを提供していく。
※1:沼津工場内自走式駐車設備
現在、自走式駐車設備の研究開発および自動運転・自動駐車の実証実験のため、自社工場敷地内に、自走式駐車設備(2018年7月竣工)を建設。本設備は、フラット・連続傾床・スキップの3形式の床構造を複合させ、様々な環境下での実証実験に適応できる設備となっている。また、IUKは、地域貢献を目的に静岡県沼津市と防災協定を結ぶ予定としており、本設備を災害時の物資供給二次拠点および近隣住民の一時避難場所として新たな駐車場の活用に取り組んでいく。
※2:慶應義塾大学大前学大学院政策・メディア研究科教授兼環境情報学部教授
大前研究室では自動運転に関し、「自動車の自動運転」「自動車の自動隊列走行」「自動車の遠隔操作技術」の3テーマに焦点を当て、自動車の知能化、情報化、次世代モビリティに関するさまざまな研究教育活動に取り組んでいる。