自動車メーカーは一般的なカタログモデルから、特別仕様としたレース指向・スポーツ指向の強いモデルに、背もたれがリクライニングしない固定式バケットシートをメーカー自ら取り付ける場合ある。しかし2ドア車は構造上・5人or4人乗りだったとしても2人乗りになる(法規的)事が多い。それはなぜか?軽量化やスポーツモデルは2人乗りという事もあるけど、ただ単純にバケットを取り付けると後部座席に乗り降りがしにくくなるから。という問題が大きく2人乗りということにしている場合が多い。
箱スカGT-Rも当時としてはとても珍しい固定式のフルバケットが装着されたわけだけど、しかし後部座席に乗り込むことが出来る構造となっているのだ!
写真を見てもらえば分かってもらえると思うけど、シート下側のレバーを操作することでこのように跳ね上げ(結構力がいるが)して、後部座席に人が乗り降りが出来るようになる。このシートレール部はとても特殊で跳ね上がりながら、中心部(フロアトンネル)側に傾いて倒れるヒンジ的なものが装着されていて、乗り込みやすくなる工夫がされている。いかにも当時の手の込んだ作りをアナログで製作した技術の粋!このリクライニングを操作しているだけでも楽しくなってしまうし、軽量化を謳うならこのような機構を省略すれば軽量化は可能だけど、安易に搭乗人数を減らさないその姿勢が、今とは違う考え方でとても好感が持てます♪