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11月7日の立冬を過ぎ、暦の上では冬が到来しました。暦の上で冬が始まっても、本格的な雪の季節はまだまだ先と考えてしまいがちですが、今年2024年は、10月中に札幌など北海道の平野部などでも初雪が観測されました。雪に慣れている北海道でも、大慌てで冬用タイヤに交換された方もいたかもしれません。これから本格的な雪の季節を迎える前に、夏用タイヤから冬用タイヤに交換するのはいつ頃がいいのでしょうか。
まず、目安となるのは「初雪」の時期です。
気象庁では初雪の平年値(1991年~2020年までの30年間)を出していて、例えば札幌は10月28日、東京は1月3日、福岡は12月16日と地域によって幅があります。さらに、その年によって、早まったり、遅くなったりすることもあります。東京で最も早く初雪が観測されたのは、1876年と1900年の11月17日(1876年11月統計開始)でした。
できたら、冬用タイヤへの交換時期は初雪の1か月前が良いと言われます。なぜなら、雪が降る直前の交換ですと、お店に交換したい人たちが殺到して予約が取れなかったり、交換できるまでに時間がかかってしまったり、タイヤの在庫がなくなってしまうということがあるからです。また、新品のタイヤの場合、タイヤ本来の性能を発揮させるために慣らし走行が必要になるためです。
といっても平年から大きくずれてしまうような場合、なかなか1か月前からピンポイントで初雪を予想するのは難しいため、やはり平年日を目安にすると良いでしょう。東京でしたら12月の初め、福岡では11月下旬頃には交換しておくのが良さそうです。もちろん、それより前に雪の予想が出ていたら、早めに交換しておきましょう。
東京など、普段あまり雪が降らないと思いがちな所では、冬タイヤへの交換は不要と考えてしまいますが、東京でも毎年雪が降り、積雪となる日もあります。
雪が降る直前に交換しそびれてしまったからと言って、万が一、夏用タイヤのまま雪道を走ってしまうと大変危険です。特に雪に慣れていない地域の方は特に注意が必要です。雪が積もっていなくても、路面が凍結していたりすることも。また、雪の予報が出ているにも関わらず、朝の外出時は雪が降っていないからと夏用タイヤで出かけたところ、夜の帰宅時間帯に雪が降ってしまい、車で帰ろうとしたら、スリップして動けなくなってしまったり、事故につながってしまったり、帰宅困難になってしまったり・・・というのも毎年のように耳にします。万が一、冬用タイヤに交換ができないまま雪が降ってしまったら、絶対に運転は控えるようにしてください。
冬用タイヤへの交換は初雪の1か月前が目安ですが、いつ交換したらいいのか判断に困ることがあります。日本気象協会では「冬用タイヤ準備前線」を発表していますので、ぜひ参考になさってください。
冬用タイヤに交換したからと言っても油断は禁物です。私自身も経験がありますが、冬用タイヤを履いているにも関わらず、凍結した道路をおそるおそる走行していたら、ついスリップしてしまったことも。雪の降り始めは特に慎重な運転が必要です。
冬期の車の運転の際のポイントは、「急」のつく操作はNG、ということです。「急」のつく操作というと、急ブレーキ、急発進、急なハンドル操作、急な車線変更などです。
例えば、カーブを曲がる時に急なハンドル操作をすると、車がスピンすることがあり大変危険です。徐々にスピードを落としハンドルを切るようにしてください。また雪道や凍結した路面で急ブレーキを踏むと、スリップしたり、スピンしたりして大きな事故を招きます。あらかじめ車間距離を十分に取りながら走行することが重要です。
冬期に車で走行する際は、凍結しやすい場所をあらかじめ把握しておくようにしましょう。
凍結しやすい場所は、日陰はもちろんですが、その他、橋や歩道橋の上、トンネルの出入り口や交差点・カーブなどです。橋の上や歩道橋の上などは風通しが良いため、気温が低くなり、他の道路よりも凍結しやすくなっている可能性が高くなります。また、日中いったん雪が溶けてしまったとしても、夜間に再び凍結してツルツルになっているということもありますので注意が必要です。
これからの本格的な雪のシーズンですが、スキーや温泉などのレジャーや旅行、帰省などで、普段とは違う地域にお出かけする機会も多くなります。出発地では雪が降っていなかったり晴れていたりしても、途中の道路や目的地で思わぬ雪道に遭遇したり、路面が凍結していたりすることがあります。お出かけ先の天気や雪の情報だけでなく、自宅から目的地までのルートの天気や雪の情報も事前にしっかり確認しておくことが大切です。