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寝不足や風邪気味などの理由で、体調に不安があるのに登山をした経験はありませんか?ずっと準備をしてきたし、スケジュール変更などで同行者に迷惑をかけられないからという理由で無理して山に登ったけど、あまり楽しめなかったという人もいますよね。
楽しめないくらいであればまだいいのですが、体調不良で山を登ると高山病や熱中症などのリスクが上がるだけでなく、判断力の低下により遭難リスクも上がります。体が思うように動かないことによる滑落などの事故も起きやすく、体調不良での登山は百害あって一利なしです。
ただ、明らかに熱があるようなケースであれば、登山を中止にするのは簡単ですが、寝不足や仕事での疲れなどは判断するのが難しいですよね。体を動かしていたら、調子が戻ってくることも考えられるので、安易に中止という判断をしたくないという人がほとんどかと思います。
その気持ちはわかりますが、少しでも不安を感じる要素があるなら登山は中止してください。とくに難易度が高い山を体調不良の状態で登ることはリスクしかありませんので、自分の命を守るためにも、しっかりとコンディションを整えて挑むようにしてください。
楽しみにしていた登山だと、少しくらい体調が悪くても無理して山に向かってしまいがちです。でも、その結果として多くの人に迷惑をかけることになりかねませんので、下記のような症状が発生した場合には、迷うことなく中止にしてください。
・体温、心拍数に異常が見られる
・下痢の状態が続いている
・関節に痛みがある
・悪寒がする
まずは日頃から自分のコンディションを把握しておくことが重要で、定期的に体温や心拍数を計測しておきましょう。もし登山当日の測定値に異常が見られる場合には、何らかのトラブルを抱えている可能性があるので、中止するのが懸命です。
最近は活動量計やスマートウォッチなどで疲労度などを確認することもできますので、それらの測定結果を基準に判断するのもOKです。ただし、数値に問題がなくても下痢や関節の痛み、悪寒などの自覚症状があるなら、それもひとつのシグナルですので、登山のスケジュールを延期してください。
中止や延期をしないためには、しっかりとコンディション調整をしたいところですが、どうすれば体調不良を回避できるのかわからないという人もいますよね。
そんな人は次のコンディション調整方法を実行してみてください。
1.毎日ウォーキングやストレッチを行う
2.栄養バランスのとれた食事を心がける
3.しっかりと睡眠時間を確保する
4.こまめに水分補給をしておく
あまりにあたり前のことすぎて参考にならないと思うかもしれませんが、この4つすべて1週間続けることは思った以上に大変です。仕事が忙しいなどの理由をつけて「今日はいいか」なんて考えていたら、当日になって体調不良で後悔することになります。
コンディションは積み重ねで決まりますので、普段から健康的な生活を心がけてください。
登山当日の朝に異変がなくても、登山中にコンディションが悪化することもあります。この場合も事故や遭難などのリスクが高くなるため、山頂まであと少しという場所であっても、まずは休憩をとって、水分やエネルギー補給を行ってください。
また、同行者がいるなら、体調不良を感じたタイミングで相談してください。異変を感じているのに誰にも相談せずに登り続け、最終的にはまったく動けなくなってから助けを求めても、同行者にできることは限られています。
山では判断の遅れが命取りになります。せっかく山に来たのだから登頂したいという気持ちもわかりますが、そこで無理をしても何も得られないどころか、命を危険にさらすことになります。そのようなことのないように、登山中であっても体調不良を感じたら、迷うことなく下山しましょう。