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気候変動とは、数十年など、長い期間持続する、気候状態の変化のことを言います。ちなみに「気候」とは、ある程度長い期間における、気温や降水量などの平均的な大気の状態のことをいいます。
気候変動が起こる要因は「自然起源」と「人為起源」の大きく2つがあり、「自然起源」は太陽活動の変化や火山の噴火など、「人為起源」は人間活動による石油や石炭、天然ガスなどの化石燃料利用による CO2を含む温室効果ガス排出量の増加や、森林伐採、土地利用の変化による吸収源の減少などを指します。
国連機関などにより設立された、国を越えた政府間組織である「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」は、世界中の科学者の協力の下、気候変動に関する最新の科学的知見を検討・評価し、報告書を公表しています。その最新版である第6次評価報告書において、「人間の影響が大気、海洋及び陸域を温暖化させてきたことには疑う余地がない」と明記されました。
地球温暖化が進むと、日本に住む私たちにとっても様々な影響が考えられます。例えば熱中症のリスクの増加や、豪雨の頻発や台風の強大化、農業や水産業、自然生態系への影響の増大などが生じると考えられます。そこで、地球温暖化に伴う気候変動の影響を最小限に抑えるために、具体的な対策が求められています。
気候変動を引き起こさないための方法の一つとして「カーボンニュートラル」を目指した脱炭素化への取り組みが挙げられます。「カーボンニュートラル」とは、人為起源で排出される温室効果ガスと、森林を増やすなどして吸収される温室効果ガスの量を差し引きゼロにすることで、人間による温室効果ガスの実質的排出量をゼロにし、世界の気温上昇を低く抑えようという考えです。
カーボンニュートラルに向けた具体的な取り組みとして、2つの事例をご紹介します。
■気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)
TCFDとは、気候変動に関する企業の対応を情報開示するように促す国際的な組織です。TCFDに賛同する企業は、気候変動が自社のビジネスに与えるリスクや機会の情報を開示することが求められています。日本でも、気候変動によるリスクを最小限に抑え、機会を拡大するため、新たな生産技術の開発等に取り組んでいる企業もあります。私たちも、そういった企業の商品やサービスを利用する事で、間接的に気候変動に対するアクションを起こすことに繋がります。
■洋上風力発電
再生可能エネルギーの一つで、洋上つまり海の上に建てた風車から、風によるエネルギーを利用して発電をします。風力発電というと、陸上に建てられた風車は見たことがある方も多いかも知れません。洋上風力は現在、海域の調査や風の観測を通じて、技術的な知見やデータを収集している段階です。このまま計画が進むと、いずれは海一面に広がる洋上風力の風車を目にするようになるかもしれません。
私たちの住む地球がどの様に変化していくのか、どうやってみんなが住みやすい環境にしていくのか、私達も日々の天気の変化に敏感になって気にするようにしていきたいですね。
動画解説:桃谷 辰也、橋本 紘典