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衣替えを機に、あらためて、洗濯表示を見直して、お手入れ方法を再確認しておきましょう。
平成28年(2016年)の12月以降に生産されたものには、現行の洗濯表示が付いていること、知っていますか?いつの間にか、4年近く経っていますね。これからの時期に着るつもりのお洋服は、新表示でしょうか?それとも以前の表示でしょうか?
現在の表示方法は、過去のものと比べると、より細かくなっています。それ故に、少々ややこしく感じる人もいるかもしれませんね。ですが、お洋服はまめに、そして正しいお手入れをすると、長持ちします。お気に入りのお洋服が、少しでも長く着られるように、衣替えの時の今こそ、お手入れの知識をアップデートしてみましょう。
最初に、覚えておきたいことは、『取り扱いの上限が示されている』ということです。衣類のダメージを避けるため、表示の範囲を超えないように注意をして取り扱いましょうね。
それぞれのマークを説明しますので、ぜひ参考にしてみてください。
<洗濯>
桶に波打つ水が入ったような表示です。×印がついていなければ、家庭で洗うことができます。桶の下についている_線は洗濯機で洗う際の水流など、洗い方の弱さを示しています。_線が2本ある場合は、より弱く洗うことが推奨されています。また手のマークが加えられているものは、手洗いを推奨しています。40℃以下で手洗いしましょう。桶の中に書かれている数字は水温の上限を示しています。30〜95℃の範囲で表示されていますが、洗濯機の性能とも関係していますので、説明書などを読んで洗濯するようにしましょう。
<漂白>
以前はフラスコ型でしたが、△に変わりました。×印がついていなければ漂白することができます。△の中に斜線が引かれているものは、酸素系の漂白剤は使用可能ですが、塩素系漂白剤は使用できません。△は塩素系の漂白剤も酸素系の漂白剤も使用することができます。使用する漂白剤の注意書をよく読んで利用するようにしましょう。
<乾燥>
□印で示されています。□印の中に◯が含まれているものが、乾燥機(タンブル乾燥)利用についてです。×印があるものは乾燥機の利用ができません。○の中の・印の数は排気温度の上限を示しています。・ひとつの場合は低い温度(排気温度の上限が60℃)以下を推奨しています。・・二つの場合は、一般的な乾燥機(排気温度の上限が80℃)の利用ができることを表しています。
□の中の縦線|、横線-は、干す際の洗濯物の干し方を示していて、縦線|はつり干しを表しています。縦線2本||はぬれつり干しを推奨しています。「ぬれ干し」は、洗濯物を洗った後、脱水せずに、ぬれた状態で干す方法です。以前は家庭では洗濯できなかったような、洗えるスーツなど、この表示のものが増えてきているように感じます。干した際に、垂れた水が気になる場合は、タオルなどで軽く水分を吸い取ってから干してもよいかもしれません。横線-は、平干しを表しています。平らな場所に広げて干しましょう。横線2本はぬれ平干しを推奨しています。
□の中の斜線/は陰干しです。日光による色あせや日焼けがしやすいものについています。直射日光を避けて、他の表示と合わせた方法で干すようにしましょう。
<アイロン>
一般的なアイロンのイメージままのイラスト記号です。×印がついているものはアイロンを使ってはいけません。素材によっては溶けてしまうこともあるので注意しましょう。
マークの中に書かれている・印がアイロンの温度の上限を示しています。以前は「低」「中」「高」で示されていましたが、そのまま移行したような形です。・ひとつは110℃を上限に、スチームなしで、アイロンを使うことができます。・・二つは150℃を上限にアイロンの利用ができます。・・・三つは200℃を上限にアイロンを使うことができます。
ここまでが一般的な家庭で洗濯をする際の表示記号です。どうでしょうか?
記号の数は増えましたが、記号が簡略化されて、ルールもわかりやすくなったのではないでしょうか?慣れてしまえば、当たり前になっていきます。最初は戸惑うかもしれませんが、ぜひ、慣れていきましょう。
以前はドライクリーニングが「できる」「できない」の表示でした。現行のものは、クリーニング屋さんにとっても、出す人にとっても料金などの目安がつけやすく、わかりやすくなっています。
簡単にですが、説明しておきます。
クリーニングマークは○で表示されています。このマークに×がついているものはクリーニングすることができません。中に書かれているアルファベットは3種類です。
P パークロロエチレンおよび石油系溶剤を使ったドライクリーニングができます。
F 石油系溶剤を使ったドライクリーニングができます。
W ウエットクリーニングができます。
このウエットクリーニングは、有機溶剤を使わずに、専門家が特殊な技術で水洗いを行う方法です。耳慣れない感じがしますが、汗抜き処理や、繊細な装飾がついた水洗いのできるものなど、また、ドライクリーニング製品についた食べ物の汚れを落としてもらう際など、意外に利用する場面が多いかもしれません。
◯の下にある横線は_クリーニングの弱さです。線が書かれている本数が増えると、より繊細に洗うことが求められています。
参考
新・洗濯表示の正しい意味は?/Panasonic