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今回は、さわやかな香りで消化を促し、高い栄養価でからだをサポートする、この季節にぜひ取り入れたいハーブをご紹介します。
暑い季節に特に美味しく感じられる香味野菜、パクチー。クセになる強い香りには、リナロールやゲラニオールといった精油成分が含まれており、整腸や食欲の増進、消化を促すはたらきがあります。この精油成分には、神経の緊張をほぐしてストレスを和らげてくれる作用もあります。
食欲がなく疲れを感じた時に、ぜひ食卓に取り入れたいパクチー。彩りをかねた薬味として、サラダやスープなどの香りづけや、手軽にメインディッシュに添えてみましょう。
代表的な日本のハーブ、しそ。そうめんや冷や奴など、薬味としてこの時期に欠かせない存在ですね。しその香り成分ペリルアルデヒドには、強い殺菌力があり、食中毒を防ぐ効果や胃の調子を整える作用があります。栄養価もとても高く、ビタミンA、B2、C、E、カルシウムが特に豊富で、カリウム、鉄、マグネシウム、亜鉛などのミネラルもバランス良く含まれ、栄養成分の含有量の多さは群を抜きます。
香り成分のペリルアルデヒドは、刻むことで香りが引き立ち、薬効もアップします。刺身などに添えるときも、一緒に食べやすいように細かく刻むのがおすすめです。
イタリア料理でおなじみのバジルは、しそ科のハーブ。しそと同様に非常に豊富な栄養成分を含んでいます。ビタミンA、E、Kなどのビタミン類のほか、β-カロテン、カリウム、カルシウムに富むのが特徴です。相性のよいトマトと一緒に調理すれば、トマトのリコピンによる抗酸化力もプラスされ一石二鳥。
独特の甘く清涼感のある香りは、リナロールやオイゲノール、カンファーなど複数の精油成分によります。抗菌作用、消化促進作用があるので、暑い季節にはぴったりのハーブですね。バジル、にんにく、唐辛子をオリーブオイルに漬けたバジルオイルを作っておくと、手軽に料理に使えて便利です。
まだまだ暑い日が続くこの季節は、さわやかな香りを楽しめて、胃腸の調子を整えてくれるハーブ類を積極的に活用してみましょう。
参考文献
吉田企世子『旬の野菜の栄養辞典 最新版』エクスナレッジ