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2014(平成26)年に制定された「山の日」は、現時点でもっとも新しい国民の祝日。今日は「山の日」について再確認したいと思います。さらに、初心者の山選びや道具選びのポイントをレクチャーしますので、夏登山を楽しんでみませんか?
祝日としてすっかり定着した感のある「山の日」ですが、制定されたのは2014(平成26)年、施行は2016年(平成28)年と、ごく最近のことなんですね。
ではなぜ、8月11日が「山の日」になったのでしょう。
制定された趣旨として「山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する」ことがあげられていますが、8月11日という日付そのものに、実は意味はありません。
8月が候補にあがった理由としては、祝日がなかったこと、夏山のシーズンであったことがあり、はじめはお盆と連携が取りやすい8月12日が候補としてあがりました。
けれども、1985(昭和60)年8月12日に日航機墜落事故が起きたことを配慮し、この日を祝日に制定するのには違和感があるということで避けられ、前日の11日に制定されたといわれています。
また、「山の日」の制定には、「海の日」の影響が大きいといわれています。ちなみに「海の日」は、7月の第3月曜日で、1995(平成7)年に制定され、翌年の1996(平成8)年より施行されています。
日本には古くから山岳信仰があり、日本人にとって山は信仰の対象とされ、海と同様に大切に扱われてきました。すでに制定されていた「海の日」の影響を受け、「山の日もつくろう」という動きが出たことはとても自然な流れだったというわけです。
「登山をはじめたい」と思っても、何から手をつけてよいのか、分からないことばかり。周りに経験者がいれば一緒に登ってもらうのが一番ですが、経験者がいない場合は、登山ツアーに参加するのがおすすめです。
なかには初心者一人で参加できるツアーもありますし、なんといってもツアーは、貸し切りバスで現地まで連れて行ってくれるので、ストレスなく登山を楽しめます。
「自分で計画を立てたい」という人は、ガイドブックなどから自分が住んでいる地域の「低山(標高1000メートル前後)」や「日帰り登山」が可能な山を探しましょう。具体的な山選びのポイントは以下の通りです。
◎山選びのポイント
・登山道が整備されている
・標高差600メートル以内
・歩行時間2~5時間以内
※標高差とは、登り始めの地点から登り終わりの地点までの高さのこと。標高差が大きいほうが時間や労力を要します。ガイドブックにある「累積標高差」をチェックするとよいでしょう。
次に持っていきたい道具をピックアップします。
◎持ち物リストのキホン
□登山靴
□ザック……日帰り登山なら30リットル程度がおすすめ。ザックカバーがあるとなお◎。
□レインウエア……上下に分かれたタイプがおすすめ。防寒着としても使える
□ヘッドランプ
□水筒……1リットル程度
□行動食……登山中の栄養補給に。チョコレート、ようかんなどがおすすめ
□非常食……日持ちがよくかさばらない物
□タオル
□エマージェンシーシート……体に巻きつけて使う超薄手のシート。万が一に備えて
□救急セット
□健康保険証
□地形図・コンパス
□筆記用具
□腕時計
□携帯電話の予備バッテリー
□トイレットペーパー……芯を抜いてつぶすと場所を取らない
□ビニル袋
□軍手
□着替え
□帽子
「こんなに必要なの!?」と慌てなくても大丈夫!
最近は、インターネット上に道具のレンタルを行うショップが充実しているので、上手に活用しましょう。レンタルならメンテナンスも無用ですし、使い心地を試してからお気に入りの道具を購入できるので大変便利です。
── きたる8月11日には、各地でイベントが開催されます。せっかくの機会ですから、お友達やご家族といっしょに山に親しんでみませんか!