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今年、創立100周年を迎えた老舗呉服店きものやまとから発売されたクイック浴衣。簡素な仕上がりをイメージしてしまいそうな親近感が沸きすぎる商品名ですが、ここは老舗。他の簡易浴衣と一線を画します。まずは反物を複数から選べて、仕立ててもらえるのです。また、差し込むだけの加工された半巾帯も、自分のサイズで仕立ててもらえる上に、結びの形も数種類から選べます。何度練習してもパリッと仕上げるには難しいおはしょりも予め作られているので全く気負いが要りません。しかも、クイック浴衣の紐を使わずに自分自身で着付けできるようになったら、元の浴衣にお直しが可能というのも嬉しいポイントです。簡単に着られる浴衣というと、セパレートで洋服のように着られるもののイメージが強いのではないかと思うのですが、いい大人が着るには多少気がひけて、今年も浴衣を着られなかったと何年も夏を通り越してきた貴方、チャンスです!! 仕立てには時間が必要ですので、お目当ての今年の花火大会には間に合わないかも知れませんが、来年の夏イベントをターゲットに練習を重ねるのも良いのではないでしょうか。なお、この記事の写真はイメージであり、商品の浴衣ではございません。クイック浴衣の詳細は販売店やホームページなどでチェックしてくださいね。
今更確認するまでもないことかも知れませんが、浴衣を着る時期は夏、ですよね。では、夏とは一体いつからいつまでのことなのかご存知ですか? 呉服の卸業を営んで60年、正絹ちりめんの研究・販売も行っている「はやみず」の店主にお伺いしたところ、一般的に浴衣を着る時期は7~8月、先取りで6月末あたりから着るのが暗黙の習わし。特に和の世界では先取りはありですが、時期遅れはあまり好まれないということでした。日本文化でいうところの「粋」でしょうね。しかし、せっかくのお気に入りの浴衣をもう少し長く着たいとお考えの方は、浴衣を着物風に着ることで、6月から9月初旬までと、少し長めに楽しむことも出来ます。浴衣の下に長襦袢を着て、帯を名古屋帯に。足元には足袋を。というアドバイスもいただきました。これはもはや上級者のテクニックですが、先ほどご紹介したクイック浴衣のように着る人に合わせて仕立てられたよい生地の浴衣ならば、試してみたい粋な着方ではないでしょうか。