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温かく感じる程度の温度でも、長時間、同じ部位にヒーター熱があたっていると、低温やけどになってしまうことがあります。大体44℃で3〜4時間で、皮膚が損傷を受けるとも言われます。
うっかり眠ってしまうと、場合によっては大変なことに。
消費者庁の報告によると、男性(70歳)がこたつで朝まで寝てしまい、足の指から出血していることからやけどに気づき、足指を切断するに至ったという事例もあります。
一般に低温やけどは、水ぶくれもできず痛みも少ないのが特徴です。一見軽そうにみえますが、ゆっくり熱に痛めつけられた分、深い傷を負ってしまう場合があります。こうしたときは、水などで冷やしても効果はありません。
とくに高齢の方は、感覚機能が低下するため重いやけどになりがちです。こたつで眠らない……、長時間寝ない……のはもちろん、適度に体勢を変えて、同じ部位に熱があたらないようにしましょう。
冬は夏に比べて積極的に水分補給をしないため、かくれ脱水症状が増えると言われています。人は汗をかかなくても、冬でも水分を排出しています。
そのうえこたつのなかにいると、体の体温は上昇し、またこたつ内の熱で体内の水分は奪われていくため、脱水を招きやすくなってしまいます。さらに寝てしまうと、大量の汗をかき、脱水症状だけでなく、風邪をひく原因にも。
こたつのなかで、こまめな水分補給は欠かさないようにしましょう。「こたつにみかん」というのは理にかなっているのですね。
もうひとつ気をつけなければならないのが、脱水症状が進むと血管からも水分が失われていき、脳梗塞や心筋梗塞の引き金になってしまう可能性があることです。とくに、高齢の方は注意が必要です。
また、若い人のなかには、飲み物・食べ物、お菓子、ゲーム機、モバイル、テレビのリモコンなどあらゆる生活必需品を自分がこたつに入っているときに、手の届く範囲にすべて用意して、自宅にいるときはトイレ・入浴以外はこたつから出ない人(!笑)もいるそうです。
そうした人もうっかり眠ってしまうことや、スマホやゲームに夢中になって、低音やけどを発症しかねませんので「こたつで眠らない」「水分をこまめに摂る」「長時間のこたつ使用は控え、適度に体を動かす」ことを心がけてくださいね。
寒くて天気が悪いと、こたつのなかに衣類を入れて、乾かす方もいるでしょう。しかし、この点でも気をつけなければならないことがあります。
こたつのなかに掛け布団や衣類を押し込み、その布がヒーターユニットカバーに接触すると、焦げたり、場合によっては発火することも。最悪の場合は、火事になってしまうので、布団を押し込むことはやめましょう。
また電源コードがこたつの足に踏まれていると状態だと、芯線が半断線状態になり、短絡・スパークして発火してしまう可能性があります。こたつを浸かっている人は、電源コートに負荷がかかつていないか、いま一度確認してください。コードからの発火が掛け布団に燃え移ると…大惨事を招きかねません。
最後に、こたつ使用時の注意点をまとめると……
① こたつで寝ない、眠らない
② 水分補給をしっかりする
③ 適度にこたつから出て、体を動かす
④ 布団や座布団を、ヒーターユニットカバーに触れないようにする
⑤ 衣類は乾かさない
⑥ 電源コードがこたつの足などの下敷きになっていないか確認する
⑦ 出かけるときは、電源を切り、電源コードを抜く
以上の7つをこたつ使用時に注意したい「基本事項」ととどめ、温かいこたつで幸せな時間を過ごしてくださいね。
●参考/消費者庁 消費者への注意換気より
●参考/nite 独立行政法人 製品評価技術基盤機構 電気こたつの事故