starthome-logo 無料ゲーム
starthome-logo

【ニューヨーク旅学事典15】夏の幻想「コニーアイランド」


アメリカのニューヨーク。訪れたことがなくても、聞いたことがあるでしょう。でも、実際どこにあるの? どんなところ?「ニューヨーク旅学事典」は、ニューヨーク市在住の筆者が名所や歴史、雑学、小話などを綴っていく連載です。今回は「コニーアイランド」について。
2015年8月5日 コニーアイランド ビーチ
2015年8月5日 コニーアイランド ビーチ

■あわせて読みたい

あなたはいくつ知ってる?ニューヨークの「行くべき・見るべき観光スポット」
 

コニーアイランドとは


アストロランド(現ルナパーク)のサイクロンコースター
2003年7月7日 アストロランド(現ルナパーク)のサイクロンコースター

「コニーアイランド」は、ニューヨーク市ブルックリンにある庶民ニューヨーカー御用達の夏のリゾート地。

●大西洋に面した無料のビーチ
●レトロな遊園地(Luna Park
●水族館(New York Aquarium
●見世物小屋(Coney Island Circus Sideshow
●海沿いに歩けるボードウォーク
●ホットドッグ・スタンドやビーチ・バー 

があります。

地下鉄1本で行け、きれいでないにせよ無料のビーチがあり、お金がなくても夏の小旅行気分を楽しめます。夏が近づくと、「コニーアイランド行ってきた」が庶民ニューヨーカーのトレンドワードに。独立記念日に行われるホットドッグ早食い選手権(Nathan’s Hot Dog Eating Contest)の開催地でもあります。

コニーアイランドはどこにある


地下鉄 D/F/N/Qラインの終着駅コニーアイランド(Coney Island – Stillwell Avenue)2015年8月5日  地下鉄 D/F/N/Qラインの終着駅コニーアイランド(Coney Island – Stillwell Avenue)

「コニーアイランド」は、ニューヨーク市ブルックリン区の最南端にあります。地下鉄D/F/N/Qラインのコニーアイランド(Coney Island – Stillwell Avenue)行きに乗車、マンハッタンのミッドタウンから45~60分で到着。

コニーアイランド(Coney Island)

住所:Surf Ave. Brooklyn NY 11224
公式サイト:https://www.coneyisland.com



コニーアイランドの歴史


シーサイド・バー
2003年7月7日 ビーチサイドには、買食いの魅力も

1829年 上流階級のゲストのために、馬車道からアクセスできるコニーアイランドハウスが建設。続いてオリエンタルホテル、ブライトンビーチホテル、マンハッタンビーチホテルなど豪華ホテルがシーサイドに出現
1875年 鉄道と蒸気船の開通により、裕福なニューヨーカーの人気エリアとなる
1884年 アメリカで最初のジェットコースターが登場
1885年〜1896年 象の形をした「エレファント・ホテル」が営業
1897年以降 遊園地建設ラッシュになる 
スティープルチェース・パーク Steeplechase Park(1897-1964年)
ドリームランド Dreamland(1904-1911年)
ルナ・パーク Luna Park(1903-1946年)
1895〜1896年 火災が頻繁に発生
1916年 ネイサンズのホットドッグ・スタンドがオープン
1920年 複数の地下鉄の終着駅として拡張
1930年代 世界大恐慌により庶民の消費金額が減少し、遊園地が破産
1950年代 ストリートギャング問題が勃発、治安の悪化
1960〜1970年代 都市計画により、低所得者と中間所得者のアパートが建設
1983年 マーメイドパレードが開催
2018年5月15日 遊歩道ボードウォークが、ニューヨーク市の景観の歴史建造物に決定

アストロランド(現ルナパーク)
2003年7月7日 アストロランド(現ルナパーク)

コニーアイランドのトリビア


コニーアイランド フリークショー(見世物小屋)
2003年7月7日 コニーアイランド フリークショー(見世物小屋)

ニューヨークの人魚はナミじゃない


マーメイドパレード
(C) Coney Island USA

1983年より開催され、2022年で40回目のブルックリンの夏の風物詩「マーメイドパレード(Mermaid Parade)」。

童話「人魚姫」に出てくるような清純で可憐な人魚とは違い、かなり個性的なニューヨークの人魚たちが登場。イメージとしては、ハロウィンとゲイパレードをミックスした感じ。梅雨時期ゆえほぼ毎年雨の中行われますが、人魚に水はつきものというところでしょうか。

第40回マーメイドパレード(人魚コンテスト)

日時:2022年6月18日(土曜日)13時より開催
スタート場所:West 21st Street and Surf Avenue
参加:要予約。参加費30ドル〜
https://www.coneyisland.com/mermaidparaderegistration2022


ホットドッグ大食い大会が開催


ネイサンズのホットドッグ
2003年7月7日 ネイサンズのホットドッグ

歴代のホットドッグ大食いチャンピオン
2015年8月5日 歴代のホットドッグ大食いチャンピオン

2022年のホットドッグ大食い大会は、独立記念日(2022年7月4日)に行われます。日本人小林尊(こばやしたける)さんは数回優勝し、殿堂入りチャンピオンに。

ネイサンズ コニー・アイランド本店(CONEY ISLAND NATHAN’S FAMOUS)
1310 Surf Ave
Brooklyn, NY 11224



ネイサンズ ボードウォーク店(BOARDWALK NATHAN’S FAMOUS)
1205 Boardwalk
Brooklyn, NY 11224



[Nathan‘s  https://nathansfamous.com]


名前の由来はウサギがいた島



地名の由来は、オランダ語の"Konijn Eiland"で「ウサギの島」の意。昔はウサギが多く生息していたから。


アメリカ最初のジェットコースター



1884年6月16日、アメリカで最初のジェットコースターが、ニューヨーク州ブルックリンのコニーアイランドにオープン。

奇妙な象のホテルがあった



https://youtu.be/Bq3QTEnVYJg
Was there Ever a Tin Hotel for Prostitutes, Shaped Like a Giant Elephant?  NYC Media

1885年、Surf Avenue and West 12th Streetに、エレファント・ホテルが誕生。12階建てのホテルの展望台では10セント支払うと、望遠鏡になっている象の目を通してニューヨーク市の景色を楽しめました。奇妙な象のホテルはそれほど観光客に人気は出ず、地元では「売春宿」と呼ばれるようになり、「象を見に行く」とは「ホテルで売春婦を買う」を意味するスラングに。1896年火事により消失。

コニーアイランド 29年前へタイムスリップ



2003年7月7日 コニーアイランド ビーチ
2003年7月7日 コニーアイランド ビーチ

2003年7月7日 コニーアイランド ボードウォーク
2003年7月7日 コニーアイランド ボードウォーク 2012年の台風「ハリケーン・サンディー」により損壊され、改修工事は長期に渡った

地下鉄1本で行けて、日帰りでたっぷり楽しめるコニーアイランド。ニューヨーク州にはロングアイランドのジョーンズビーチ(有料)やナッソーのロングビーチ(有料)など綺麗なビーチもありますが、筆者のような庶民ニューヨーカーは、ごちゃごちゃして、いかがわしくて、胸まで浸かるのは不衛生なんじゃないかと思えるビーチがあるコニーアイランドを愛してやみません。ここでは白人を見ることはほぼなく、ラテン系か有色人種がほとんど。

ビーチに気に入ったスペースを見つけたら、ホットドッグやベーコンとチーズがたっぷりかかったフレンチフライを買いに走り、潮風を受けながらボードウォークを歩き、シメにビーチバーで喉を潤せば最高の夏の日に。懐にちょっぴり余裕があれば、浅草花やしきを彷彿とさせる遊園地で遊んだり、勇気のあるあなたは見世物小屋を見るのも良いでしょう。夏に求めるものすべてが詰まっているコニーアイランド、夏が近づくと無性に行きたくて焦がれます。

ニューヨーク市の景色は進化し続けています。次回のニューヨーク旅学事典は「チャイナタウン」を予定。続けて読んでいただくとうれしいです。

[All Photos by Hideyuki Tatebayashi ] Do not use images without permission.

参照
コニーアイランド(Coney Island) 公式サイト
Was There Ever a Hotel for Prostitutes, Shaped Like a Giant Elephant? New-York Historical Society
How West Brighton became 'Coney Island' HEARTOFCONEYISLAND.COM
The wild ride that is Coney Island’s history Brooklyn Based

■あわせて読みたい
【ニューヨーク旅学事典14】世界屈指の芸術の殿堂「リンカーン・センター」
【ニューヨーク旅学事典13】ニューヨークの春を楽しむ「リバーサイド・パーク」
【ニューヨーク旅学事典12】米大富豪の財力を示す世界最大級の私立美術館「メトロポリタン美術館」
【ニューヨーク旅学事典11】ニューヨークの知性「ニューヨーク公共図書館」
【ニューヨーク旅学事典10】夜空に佇むスタイリッシュな貴婦人「クライスラー・ビルディング」
【ニューヨーク旅学事典9】夢と現実をつなぐ橋「ブルックリン・ブリッジ」
【ニューヨーク旅学事典8】希望のあかりを灯し続ける「自由の女神」
【ニューヨーク旅学事典7】NYCの中にある都市「ロックフェラー・センター」
【ニューヨーク旅学事典6】世界一多く撮られているエンパイア・ステート・ビルディング
【ニューヨーク旅学事典5】人と旅をつなぐグランド・セントラル・ターミナル
【ニューヨーク旅学事典4】セントラルパークは森や劇場もある住民のオアシス
【ニューヨーク旅学事典3】タイムズスクエア・犯罪の温床から観光客の街へ
【ニューヨーク旅学事典2】マンハッタンの名前の由来は「多くの丘がある島」
【ニューヨーク旅学事典1】アメリカ最大都市の名前の由来、歴史、街の変化
    Loading...
    アクセスランキング
    game_banner
    Starthome

    StartHomeカテゴリー

    Copyright 2024
    ©KINGSOFT JAPAN INC. ALL RIGHTS RESERVED.