はじめに
日本人の大好物カレー。スパイスや調理法にこだわり尽くしたカレーを楽しみたいなら、東京の老舗を訪れるのが一番!市販のルーやレトルトじゃ決して真似できない“本物の味”があなたを待っていますよ。
文/Five Star Corporation
クセのある辛さ!黒色のスマトラカレー
スマトラカレー(タン)1,700円
東京の神保町といえば古書店が多い街として知られていますが、実はカレー店の多さも都内随一。大正13年に創業した「共栄堂」では、初代店主が南洋研究家の伊藤友治郎から伝授された「スマトラカレー」を味わえます。小麦粉を一切使わず野菜でとろみを付けるため、スパイシーながらもコクのある味わい。さらに約20種類のスパイスを1時間以上ローストすることで、ほんのり苦みを感じる独特の風味に仕上がっています。メニューはポーク950円、チキン1,150円、エビ1,350円など全6種類。具材に合わせてベースとなるブイヨンも変えているので、あなたのお気に入りの味を見つけてみては?
◆スマトラカレー共栄堂
住所:東京都千代田区神田神保町1-6
電話番号:03-3291-1475
営業時間:11:00~20:00(LO19:45)
定休日:日曜、祝日は不定休
ヤミツキになる人が続出!スリランカ風スープカレー
ココットカレー(チキン)1,500円
“凄く辛い、けど美味しい”と激辛好きに言わしめる、日本橋の名物カレーをご存知ですか? 昭和12年創業のレストラン「紅花 別館」で、約30年前に賄から誕生した「ココットカレー」(ココット=壺)です。スパイスは全てスリランカから直輸入し、フレッシュな風味を楽しめるよう敢えて寝かせずに作りたてを提供しています。鶏の出汁が効いていて辛さの中にも旨みを感じ、平日は100食以上出るそう。ゴロゴロ入った鶏肉は、あらかじめスパイスでマリネされたおかげでしっかりと味が染み込んでいます。スプーンで簡単にほぐれるほど柔らかくジューシーで、スパイシーなルーと相まってご飯がどんどん進んじゃいますよ。
◆紅花 別館
住所:東京都中央区日本橋1-2-15
電話番号:03-3271-0600
営業時間:11:00~15:00、17:00~22:00(土日祝~21:00)
定休日:年末年始
カレーにライスの山がそびえ立つ!?
玉子入りムルギーカリー1,050円
昭和26年より営業を続ける老舗カレー店「ムルギー」。名物である「玉子入りムルギーカリー」が、インスタ映えすると若い女性の間でも話題になっています。このカレーは初代店主がミャンマーで出合ったカレーを日本人向けにアレンジしたもので、山が好きだったことからライスを山がそびえ立つように盛り付けたそう。ルーはサラリとした口当たりで、旬の国産野菜などを長時間煮込んだスープに自家製のカレーペーストを加えるなど、手間暇をかけて作られています。口の中に広がるスパイスの香りが食欲を駆り立て、完食まであっという間ですよ。食通で知られる昭和の作家、池波正太郎がデビュー前に通っていたのも納得ですね。
◆ムルギー
住所:東京都渋谷区道玄坂2-19-2
電話番号:03-3461-8809
営業時間:11:30~15:00
定休日:金曜、祝日、ほか季節休み有り
ファンの思いが紡いだ奇跡のカレー
辛来飯(蒲田)800円(税込)
東日本大震災による地盤沈下などをきっかけに惜しまれつつ閉店した銀座のカレー店「ニューキャッスル」。当時常連だった現・店主の飯塚さんの“カレーの味を守っていきたい”という強い想いから、2013年にお店を復活。先代からレシピを引き継ぎ、半年以上の修業を経て味を再現したそうです。そんな店主の愛情がたっぷり詰まった「辛来飯」は、食べると野菜や果物の甘さを感じるも、後からじんわりと辛さが押し寄せてくるので油断は禁物。トロトロの半熟玉子が口の中をまろやかにしてくれるので、辛い物が苦手な人でも食べやすいですよ。ご飯とルーの量が細かく選べるのも特徴で、女性には普通より少ない「蒲田」が一番人気です。
◆コーヒーとカライライスの店 ニューキャッスル
住所:東京都中央区銀座2-11-1 B1
電話番号:03-6264-0885
営業時間:11:30~16:00
定休日:月曜、祝日