はじめに
朝ドラ『あさがきた』の登場人物にもなった、渋沢栄一(しぶさわえいいち)氏。
「日本の資本主義の父」とも呼ばれ、理化学研究所を創設した人物でもあります。
今回は、そんな渋沢栄一氏のゆかりの地をご紹介いたします。
渋沢栄一の偉業とは?
渋沢栄一は、1840年3月16日に生まれました。
渋沢栄一の生まれた家は「中の家(なかんち)」と呼ばれる、養蚕と藍玉を兼業する豪農の家でした。
そんな渋沢に転機が訪れるのは、1867(慶応3)年のことでした。
徳川15代将軍慶喜の弟・清水昭武のパリ万国博覧会の親善使節の随行する一員に選ばれて、渡仏します。
その後、ヨーロッパ各国を巡遊し、近代的な産業や文化を観察し、学ぶのです。
この体験が、後年の渋沢の活躍の基礎を築いたといわれています。
翌年、江戸幕府の崩壊によってヨーロッパから帰国し、翌年(1869年)には日本発の株式会社を設立します。
そして、同年11月に民部省(現在の大蔵省)の依頼を受け、数々の改革を行います。
その活躍は目覚ましく、第一国立銀行や東京証券取引所など、生涯に約500もの企業の設立・経営に携わったといわれています。
渋沢栄一ゆかりの地その① 渋沢史料館
最初にご紹介する渋沢栄一ゆかりの地は、「渋沢史料館」です。
近代日本経済社会の礎を築いた渋沢栄一の思想や行動を、顕彰するために設立されました。
旧渋沢邸に残る大正期の2つの建物である「晩香廬」と「青淵文庫」が、史料館として開館されています。
渋沢栄一の行った偉業を詳しく知ることができますよ。
『渋沢史料館』
場所:東京都北区西ケ原2-16-1
TEL:03-3910-0005
開館時間:
【渋沢史料館】10:00~17:00(入館は16:30まで)
【晩香廬・青淵文庫】10:00~15:45
休館日:月曜日(祝日・振替休日の場合は開館)
祝日の代休(祝日・振替休日の後の最も近い火曜日~金曜日の1日)
年末年始(12月28日~1月4日)
臨時休館日(運営上やむを得ず休館することがあります)
料金:一般300円/小中高生100円
『渋沢史料館』
渋沢栄一ゆかりの地その② 深沢栄一邸宅跡
次にご紹介する渋沢栄一ゆかりの地は、「深沢栄一邸宅跡」です。
深沢栄一が1876(明治9)年、36歳から12年間住んだ屋敷のあった場所です。
1897(明治21)年に兜町に本邸を移したため、後年は別宅として使用されていました。
現在では、オフィスビルが立ち並んでおり、江東区登録史跡としての説明板が建てられています。
『深沢栄一邸宅跡』
場所:東京都江東区永代2-37
TEL:03-5212-9104(企画財政部 東京事務所)
「深沢栄一邸宅跡」
渋沢栄一ゆかりの地その③ 銀行発祥の地
次にご紹介する渋沢栄一ゆかりの地は、「銀行発祥の地」です。
銀行発祥の地とは、日本発の銀行である国立第一銀行(現在のみずほ銀行)が設立された場所です。
銀行の設立は、渋沢栄一にとっては実業家としてのスタートでもあります。
1873(明治6)年に大蔵省を辞任した後に設立にかかわり、第一国立銀行の総監(後の頭取)を就任したのです。
国立第一銀行を皮切りに、企業の創設や育成に渋沢は力を注ぎます。
現在のその地はみずほ銀行の支店があり、その入り口脇に銀行発祥の地という銘板があります。
『銀行発祥の地』
場所:東京都中央区日本橋兜町4-3
TEL:03-5212-9104(企画財政部 東京事務所)
『銀行発祥の地』
渋沢栄一ゆかりの地その④ 東京証券取引所
次にご紹介する渋沢栄一ゆかりの地は、「東京証券取引所」です。
東京証券取引所は、渋沢栄一らの出願によって1878(明治6)年に、日本初の公的な証券取引機関として設立されました。
一時、第二次世界大戦中は全国の取引所と統合されてしまいますが、終戦後の1949(昭和24)年に再び東京証券取引所として再開されました。
ちなみに、現在の本館は1988(昭和63)年に改築されたものです。
東証Arrowsにある証券史料ホールには、深沢栄一に関する資料も展示されています。
『東京証券取引所』
場所:東京都中央区日本橋兜町2-1
TEL:03-5212-9104(企画財政部 東京事務所)
『東京証券取引所』
渋沢栄一ゆかりの地その⑤ 渋沢栄一像
次にご紹介する渋沢栄一ゆかりの地は、「渋沢栄一像」です。
渋沢栄一は、「資本主義の父」という実業家として活躍していましたが、福祉面にも力を注いでいた人物です。
渋沢栄一像がある東京都長寿医療センターは、かつて渋沢栄一が身寄りのない子供やお年寄りを保護し、養うために建てた施設「東京地養育院」があった場所です。
渋沢が35歳の時に設立し、92歳の生涯を閉じるまで、実に50年以上も院長を務めた施設でもあります。
ちなみにこの渋沢栄一像は、渋沢栄一が存命している1924(大正14)年に制作されており、渋沢本人も銅像の除幕式に参加したといわれています!
『渋沢栄一像』
場所:東京都板橋区栄町35-2
TEL:03-5212-9104(企画財政部 東京事務所)
『渋沢栄一像』
渋沢栄一ゆかりの地その⑥ 渋沢栄一墓所
最後にご紹介する渋沢栄一ゆかりの地は、「渋沢栄一墓所」です。
「資本主義の父」と言われた渋沢栄一は、1931(昭和6)年92歳にて天寿をまっとうします。
その後、谷中霊園の乙11号1側にある渋沢家の墓所に埋葬されます。
墓所の門の内側に入ることはできませんが、墓標などは見ることができます。
安らかな眠りについている故人の場所ですので、墓所を訪れる際には節度を持って行動しましょう。
『渋沢栄一墓所』
場所:東京都台東区谷中7-5
TEL:TEL:03-5212-9104(企画財政部 東京事務所)
『渋沢栄一墓所』
おわりに
渋沢栄一ゆかりの地をご紹介しました。
ほかにも渋沢栄一が手掛けた事業は全国約500か所以上あり、今日の日本の経済界に大きな影響を与えた人物でもあります。
そんな渋沢栄一ゆかりの地を巡って見ませんか?