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バタートースト評論家・梶田香織さんに聞く、全国のおすすめバター


はじめに

コロナ禍で贅沢パンがブームとなり、朝食は高級食パンでトースト、という人も多いのではないでしょうか。食パンを引き立ててくれるお供といえば、バターですね。一口にバターといっても、産地やメーカーで味も変わるもの。さまざまな産地のバターをお取り寄せして、バタートーストで旅気分を味わうのはいかがですか? そこで、バタートースト評論家・梶田香織さんに、全国からバタートーストにぴったりのバターを教えていただきました。

Text:梶田香織 梶田さんにとっての“バタートースト”とは

梶田さんにとっての“バタートースト”とは

「バタートーストって、あの、トーストの上にバターがのっている、普通のトーストですか?」とよく聞かれます。おもしろいもので、私が長年住んでいた名古屋では、そのような質問を受けたことは一度もありませんでした。東京でバタートーストの話をよくするようになってから、まずそれを聞かれる、ということに驚きました。確率としては半分以上です。

その「バターが上に乗っているトースト」というのが、 私にとって正しいかどうかは実は微妙です。というのは、私の好きなバタートーストの味は「バターとパン、2つの要素が絡み合ったところから生まれる新たな味」なので、トーストにバターがちゃんと塗られている状態のものが私にとっての「バタートースト」だからです。

加熱されたバターとトーストのハーモニーが重要!

2つの魅力をもう少し詳しくご説明します。ここを意識しながら食べると、きっと今後バタートーストを食べるときの楽しさが増えますよ。

①バター
焼けた熱々の食パンにいち早く塗ることで、バターが加熱され、甘味とコクを醸し出します。溶けて液体になるためパンの奥深くに染み込みやすくなり、加熱されて引き出された新たなバターのおいしさをもってパン生地に絡んでいきます。

②パン
トーストのおいしさは、ミミや表面がこんがり焼けたところの香ばしさにあります。そして、中心の白い部分の、加熱によって湧き出る発酵の良い香りや小麦の風味、微かな甘味も魅力の一つ。もちろん、しっとりふわっ、時にはモチモチっとした食感の楽しさや口溶け具合も、舌の上での味の広がりに影響を与えるため重要です。

この、加熱されたバターとパンの2つの味わいによって誕生するのがバタートーストの魅力なのです。熱々のパンとバターの合体はいわば「バターで揚げた」ような状態。カレーパンやコロッケのあのパン粉のついた衣が好き、という人にはより想像しやすいことでしょう。ただ、冷たいバターと合わせた方がおいしい場合もあります。コクがありすぎるくらいにしっかりと奥深く強い味のパン生地の場合は、冷たいバターの方が軽やかなアクセント的効果を発揮してものすごくマッチする! ということも。 さまざまなバターの違いを楽しんでみて

さまざまなバターの違いを楽しんでみて

食パンはいつもと一緒でも、バターを変えるだけで全然違う味のバタートーストになるので、まずはそのおもしろさをぜひ体験してみてください。ちなみに、バターの違いを楽しむときには、食パンは同じ食パンで楽しむのがおすすめです。このタイプの食パンにこの味のバターは合わないな……などの発見もあるかと思います。

そんなにバターをたくさん買えないわよ! という方は、いつも使っているバターの「無塩」タイプを買って味わってみるのもおすすめです。この食べ方を教えてくださったのは、私にとってパンの先生のような存在である、愛知県春日井市にあるパン屋さんの社長。「無塩バターをトーストにつけて食べるのが僕は好きだよ」とお聞きしてやってみたところ、それまで食べていたパンのおいしさを改めて知り感激したものです。それだけでもバタートーストの奥深さも体験できますよ。

今回は、ちょっと旅気分を味わえるように、いろいろな地域で作られている特徴あるバターをご紹介します。そのバターを買うためにその場を訪れ、パン屋さんにも立ち寄り、その土地ならではのバタートーストを楽しむ……いつかそんな楽しいバタートーストライフにつなげていただければ嬉しいです。 <群馬>神津ジャージーバター(神津牧場)

<群馬>神津ジャージーバター(神津牧場)

いままで出会ったバターの中では、見た目も味も最も衝撃的です。色の濃さは、黄色の中でもまっ黄色! 味のどぎつさもまたインパクトを受けます。あれ? チーズ頼んだっけ?(笑)と思うほど。濃い味が好きな人はぜひ一度お試しを。トーストの耳につけて食べると、揚げ物を食べているかのような感覚を楽しめますよ。

◆神津ジャージーバター225g 缶
製造:神津牧場
金額:1,500円※2021年4月現在の価格 <静岡>遺伝子組換飼料を全く使わない白いバター (こだわりの味協同組合)

<静岡>遺伝子組換飼料を全く使わない白いバター (こだわりの味協同組合)

遺伝子組換飼料を全く使わない! 使用する生乳は限定した酪農家3軒のみ! とこだわり抜いた、生産量が非常に少ないバター。容器包装作業も全て手作業で行っているので、1日に製造できるのは300~400個程だそう。その名の通り白さも特徴で、開けた瞬間、ホントに真っ白! という楽しさがあります。塩味が強いですが、脂っぽさが少なく風味は軽やかです。

◆遺伝子組換飼料を全く使わない白いバター
製造:丹那牛乳
販売:こだわりの味協同組合
金額:948円 <熊本>くまモンのバター(弘乳舎)

<熊本>くまモンのバター(弘乳舎)

見た目がこんなにPOPなのに、繊細な高級感を漂わせつつしっかりとした味わいというバランスが抜群。パッケージと中身のギャップにも一気にファンになってしまったバターです。開けたら「白いっ!」と感激。見た目が白いので味も弱いかと思ったら……その逆。塩味が強くさらに、奥深いコクや風味がパンの味をググっと底上げしてくれます。今まで食べていたトーストが、ワンランク上がったように感じられるのが楽しいです。

◆くまモンのバター
製造:弘乳舎
金額:626円(弘乳舎オンラインショップ価格) <滋賀>湖華舞 発酵バター(古株牧場)

<滋賀>湖華舞 発酵バター(古株牧場)

まるで手作りバターのよう。昔の牛乳やプリンのように、瓶に蓋のスタイルで届くことにもビックリ。水分の多いカッテージチーズのようで、フレッシュ感満載です。フレッシュすぎて口溶けも早く、食べても「あれ!? 味、感じた?」と、ついもう一口食べてしまいます。瓶からスプーンですくって、プリンのように食べてしまえるのがまたおもしろいですね。

◆湖華舞 発酵バター
製造:古株牧場
金額:650円 ◆梶田香織
日本でただ一人⁉ のバタートースト評論家。(一社)日本トースト協会代表。喫茶店王国名古屋に生まれ、バタートースト食べ歩き歴約30年。栄養士資格取得後敷島製パン(Pasco)本社開発部で研究開発を担当。飲食店のトーストメニュー監修やイベント「バタートーストナイト」主催。テレビ「あさイチ」「くりぃむしちゅーのハナタカ!優越館」、新聞「NIKKEIプラス1」、雑誌「オレンジページ」「BRUTUS」、「 bloomberg (米国・WEB)」等メディア出演掲載。アメリカでのイベントにも出展。

おわりに

いかがだったでしょうか? 梶田香織さんに、バタートーストにぴったりのバターを4つ、教えてもらいました。さまざまなバターの味を知ることで、バタートーストの楽しみ方も増しますね。どれもお取り寄せができる商品なので、ぜひ試してみてください。
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