はじめに
安さだけでゲストハウスを選ぶなんてもう古い!最近のゲストハウスは、宿泊以外にプラスアルファの魅力を持っており、わざわざ泊まりに行きたくなる施設ばかり。さらに、宿泊者以外も利用できるケースが多く、今回は進化する都内のゲストハウスを紹介します。
文/Five Star Corporation
今日は本と一緒におやすみなさい
好きな本を読みながらウトウト……、そしていつしか夢のなかへ。そんな最高に心地のいい“寝る瞬間”を提供してくれる施設が池袋に。“泊まれる本屋”をコンセプトにした宿泊施設「BOOK AND BED TOKYO」です。2年前にオープンするとたちまち話題となり、新たな日本カルチャーとして海外からも注目されています。天井から無数の本がぶら下がった空間に、2種類のタイプの部屋が用意されています。特に本棚とベッドが一緒になった「BOOK SHELF」はこの施設のシンボル。本棚のなかで眠れるなんて読書好きにとってはまさに楽園です。時間を忘れてゆっくり、本と夢の世界へ。
◆BOOK AND BED TOKYO(ぶっく あんど べっど とうきょう)
住所:東京都豊島区西池袋1-17-7 ルミエールビル7階
(↑本棚の奥にある部屋「BOOK SHELF」。120cm x 200cmのちょっと広めな部屋STANDARD1泊4500円~と、80×200cmの少し小さめの部屋COMPACT1泊3500円~があります。電源やブックライトも完備されています)
(↑8階のエレベータが開くとエントランス。スタッフが出迎えてくれる[左写真]。24時間利用可能なシャワー、トイレ、洗面所が完備されています[右写真])
囲炉裏を通してさまざまな人が繋がり合う
問屋街として知られる日本橋・横山町に、ホステル「IRORI Nihonbashi Hostel and Kitchen」はあります。このホステルの魅力はなんと言っても、店名にもあるIRORI=囲炉裏です。1階のラウンジにある囲炉裏の周りには、各地からやってきた宿泊客たちが集まり、料理を味わい、酒を酌み交わし、旅の話しで盛り上がります。18:00~23:00は“IRORI Time”と称し、宿泊客以外でもドリンクを注文すれば利用可能になるため日本人も多く、囲炉裏を中心にさまざまな人と文化が繋がってゆきます。
◆IRORI Nihonbashi Hostel and Kitchen(いろり にほんばし ほすてる あんど きっちん)
住所:東京都中央区日本橋横山町5-13
電話:03-6661-0351
(↑2つの囲炉裏を置く1階のラウンジ。囲炉裏では、魚を焼いたり、鍋をしたりと楽しい食事ができます。同じフロアには、パソコンスペースや共同キッチンなども)
(↑ベッドはのれんで仕切られています。右写真は、男女混合ドミトリーシングルベッド[2段ベッド]1人1泊2800円〜。2段ベッドは、高知県四万十の森林を守る活動をしている「ヒノキカグ」が手掛けています)
下町浅草で日本らしさを発信するホステル
デザインホステル「BUNKA HOSTEL TOKYO」があるのは、下町は浅草のすしや通り。このホステルには、日本人ならではの感覚が建物やインテリア、料理、接客などに、さりげなく散りばめられていて、とても心地がいいんです。1階は、誰でも気軽に立ち寄れる「居酒屋 ブンカ」。旬の食材を生かした総菜などは丁寧に作られていて美味しく、産地や季節にこだわって仕入れる全国各地の日本酒もついつい進みすぎてしまいます。2~7階は、宿泊スペースで、2段ベッドドミトリー、シングルベッドドミトリー、水回りを備えた個室のファミリールームなど、いろんなニーズに対応しています(Photo/Shiori Kawamoto)。
◆BUNKA HOSTEL TOKYO(ぶんか ほすてる とーきょー)
住所:東京都台東区浅草1-13-5
電話:03-5806-3444
(↑左写真は、2段ベッドドミトリー1人1泊3,000円~。上下段の入口の向きが違うなど、プライバシー性が高い作り。右写真は、ファミリールーム1室16,800円~。最大4名までの利用が可能な水回りを備えた個室タイプ)
(↑さまざまなヒト・モノ・コトが集う、1階の「居酒屋 ブンカ」。全44席。日本酒は半合から提供してくれるので、飲み比べが気軽にできます)
◆居酒屋 ブンカ
営業時間:月曜~土曜16:00~23:00(LO22:30)
日曜17:30~21:30(LO21:00)
定休日:無休
倉庫をリノベーションした居心地のいいデザインホステル
都内に急増するホステルの先駆けともいえる「Nui. HOSTEL & BAR LOUNGE」。“あらゆる境界線を越えて、人々が集える場所を”というコンセプトのもと、約5年前に蔵前にオープンしたのがこちらです。建物は、江戸時代から続く玩具会社の倉庫を、全国から集まった大工や職人、デザイナー、そしてスタッフが一丸となってリノベーションしたそう。宿泊者に限らず利用できる1階のカフェ・バーラウンジは、倉庫の名残から天井が高く、また大きな窓からは陽射しがたっぷり降り注ぎます。そんな開放的な空間にはいつも、国内外の旅行者たちや近所の人たちなど、人種や国籍、言語を超えて人が集まってきます。
◆Nui. HOSTEL & BAR LOUNGE(ぬい ほすてる あんど ばー らうんじ)
住所:東京都台東区蔵前2-14-13
電話:03-6240-9854
営業時間:カフェ8:00~18:00 (Espresso only 16:00~)、
バー18:00~25:00 (ドリンク L.O.24:30、フードL.O.23:00)
(↑それぞれが思い思いの時間を過ごす開放的な空間。朝は淹れたての珈琲を味わい、夜は豊富なお酒とともにまったりと過してみては)
(↑写真左はリバービューダブルルーム1泊1室8800円~[1人4400円~]。窓からは隅田川や屋形船など、蔵前ならではの景色が見られます。右写真は、ツインルーム1泊1室7600円~[1人3800円~])