はじめに
イタリアには、ベネツィアやローマなどのたくさんの観光スポットがあります。
今回ご紹介するのは、同じくイタリアの世界遺産「ポンペイ、ヘルクラネウム及びトッレ・アンヌンツィアータの遺跡地域」です。
火山の噴火で時間が止まってしまった遺跡……当時のローマ帝国の暮らしを垣間見えるスポットです。
イタリアの世界遺産「ポンペイ、ヘルクラネウム及びトッレ・アンヌンツィアータの遺跡地域」って?
「ポンペイ、ヘルクラネウム及びトッレ・アンヌンツィアータの遺跡地域」とは、西暦79年のヴェスヴィオ山の噴火によって荒廃した街の遺跡をいいます。
紀元前6世紀から存在し、紀元前80年以降にローマ帝国の傘下に入ります。
その当時、高級保養地などもあったことが分かっているんですよ。
しかし、噴火による火山灰や軽石によって埋もれてしまい、ポンペイの街は忘れ去られてしまいます。
そんな街が再び日の目を見るのは、16世紀に建築家であるドメニコ・フォンターナが、水路建設の折に遺跡の一部を発見したことに始まります。
その後、発掘が進み、歴史的価値が評価され、1996年7月19日には世界遺産に登録されました。
イタリアの世界遺産「ポンペイ、ヘルクラネウム及びトッレ・アンヌンツィアータの遺跡地域」の歴史
「ポンペイ、ヘルクラネウム及びトッレ・アンヌンツィアータの遺跡地域」は、ヴェスヴィオ火山が噴火する以前は、娯楽施設や公衆浴場、劇場、スポーツ施設などが立ち並ぶ街でした。
またブドウの栽培していたことから、ワイン製造が主要産業の一つだったのです。
しかし、紀元79年の火山の大爆発によって木や生物は一瞬で燃え尽き、石や土などは細かい土砂となって街を密閉する形となりました。
その後、18世紀の本格的な発掘作業が始まるまで、密閉保存されていたんです。
イタリアの世界遺産「ポンペイ、ヘルクラネウム及びトッレ・アンヌンツィアータの遺跡地域」にある逸話
18世紀の発掘の最中に、不可解な空洞がいくつか現れることから、その空洞に石膏を流し込んで固める、という作業が行われました。
そして周囲の堆積物を取り除くと、なんと人型が現れたのです。
これは、ヴェスヴィオ火山の火砕流に埋もれ、命を落とした人々でした。
彼らの身体は噴火時から1700年間、密閉状態に。
そして人体そのものは風化して消えましたが、空洞となったまま固まっていたのです。
火砕流に飲み込まれた時の人々の姿が、現代に蘇った瞬間でした。
イタリアの世界遺産「ポンペイ、ヘルクラネウム及びトッレ・アンヌンツィアータの遺跡地域」にある見どころポイント
「ポンペイ、ヘルクラネウム及びトッレ・アンヌンツィアータの遺跡地域」で特におすすめなのが、コロッセオです。
ポンペイで発掘されたコロッセオは、周囲が壁で囲まれており、プールや公衆トイレなども備えていたことが分わかります。
コロッセオは各地に残っていますが、ポンペイにあるものほど完全な形で残っているものはありません。
グラディエーターたちが戦った場所や、観客たちが沸いたアリーナなどを実際に歩いて、当時のローマ人の生活を想像してみましょう♪
イタリアの世界遺産「ポンペイ、ヘルクラネウム及びトッレ・アンヌンツィアータの遺跡地域」があるナポリのおすすめレストラン
ナポリは観光地でありながら、実はレストランを探すのには難しい場所だということをご存知ですか?
カフェはあるものの、手ごろな値段で美味しく味わえるレストランが少ないのです。
そんなナポリでおすすめなのが、「A Figlia d'O Luciano」。店内には大衆食堂のようなアットホームな雰囲気が漂っていますよ。
お店の前にある屋台で売られているムール貝のスープは、ぜひ味わってほしい料理のひとつ。ムール貝とタコとエビがたくさん入った一品です。
テラス席もあり、ナポリの魚介の美味しさを十分に堪能できますよ。
近くに同じ名前のお店がありますが、入り口の屋台とテラス席が目印ですので、間違えないようにしましょう♪
◆A Figlia d'O Luciano(ア・フィーリア・ド・ルチアーノ)
住所:Piazza Enrico De Nicola, 38- Napoli Italy
電話番号:081 293302
営業時間:11:00〜23:00
定休日:月曜日(他にも不定休あり)
イタリアの世界遺産「ポンペイ、ヘルクラネウム及びトッレ・アンヌンツィアータの遺跡地域」へ訪れる際の注意点
「ポンペイ、ヘルクラネウム及びトッレ・アンヌンツィアータの遺跡地域」のあるナポリは、4月から6月にかけてと、9月から10月にかけての時期がベストシーズンです。
広大な遺跡地帯であるため、日陰のある場所がかなり限られていますよ。
こまめな水分補給や、帽子、サングラス、長袖などで日焼け対策をとることや、体調管理を行う必要がありますね。
治安は世界治安危険度ランキングで163ヵ国中36位と、比較的安全です。
しかし、観光客を狙ったスリなどはいるので、気を付けましょう。
水は飲めますが日本と違って硬水なので、不安な方は事前に軟水を購入しておいたほうがいいかもしれませんね。
イタリアの世界遺産「ポンペイ、ヘルクラネウム及びトッレ・アンヌンツィアータの遺跡地域」へのアクセス方法
ナポリからポンペイへ行く場合は、ツアーを予約すると便利です。
個人で向かう方は、ナポリ中央駅からポンペイ駅まで電車で移動します。
券売機にはポンペイ行きの電車が複数あるので、一番乗り換えの少ない電車を選ぶようにすると移動時間が短縮されますよ。
またイタリアの電車は、電車ごとに英数字が振り分けてあります。
プラットフォームを見つけるときや、自分の乗る電車を見つけるときに便利なので、メモを忘れずにとりましょう。
ポンペイ駅に到着したら、徒歩で「ポンペイ、ヘルクラネウム及びトッレ・アンヌンツィアータの遺跡地域」まで行くことができますよ。
イタリアの世界遺産「ポンペイ、ヘルクラネウム及びトッレ・アンヌンツィアータの遺跡地域」と併せて訪れたいスポット
ナポリと言えば、「青の洞窟」が有名ですよね。
青の洞窟とは、カプリ島にある洞窟です。
外から差し込む光が洞窟内を青く照らし出し、マリンブルーの幻想的な世界で人々を魅了します。
天候や波の状態に左右されるため、毎回洞窟内に入れるわけではありまえん。
念のため、数日の猶予をもって訪れるといいですね。
おわりに
イタリアの世界遺産「ポンペイ、ヘルクラネウム及びトッレ・アンヌンツィアータの遺跡地域」は、長年火山灰や火砕流によって密閉されてた遺跡なので、保存状態がいいんです。
ローマ帝国時代に興味がない方でも、十分に楽しむことができますよ。
当時の人々の生活を身近に感じてみませんか?