新型コロナウイルスの新規感染者が直近一桁台にまで減少するなど感染が収束している中国では、ロックダウンによる抑圧からの解放に伴う「報復」的な消費行動を意味する「リベンジ旅行」が注目を集めている。
中国最大級のオンライン旅行プラットフォームを運営する Qunar.com によると、中国北京市が公衆衛生上の緊急事態レベルを引き下げたことを受けて、その直後から航空券のオンライン予約が 30 分で 15 倍に急増。
中国では 5 月 1 日から労働節の 5 連休がスタート。旅行者数は前年よりも大幅に減少するものの、中国政府は 5 連休中に、延べ1億 1700 万人が旅行などで移動するなど各地で「リベンジ旅行」が見られた。
報復的な消費は、旅行業界に限らずラグジュアリーブランドでも見られ、ルイ・ヴィトン、エルメス、グッチ、プラダなど中国の大手高級ブランドの多くでも、中国での店舗再開に伴い売上が急速に回復しているという。
長期に渡る自粛生活により旅行やショッピングなど、さまざまな行動が制限された状態から解き放たれた消費意欲の爆発は、中国で「リベンジ消費」や「リベンジ旅行」という新しい用語を生み出した。