
シンガポール競争・消費者委員会(CCCS)は、シンガポール航空と全日本空輸(ANA)の共同事業を条件付きで承認した。
シンガポール航空とANAは、東京とシンガポール間で高い市場シェアを有しており、両社は主な競合相手となっている。事業拡大による競争への影響は決定的ではないとしたものの、参入と事業拡大には重大な障壁が存在しているとされている。
両社は申請で、接続性の向上によるシンガポールの航空産業と観光業への利益貢献や、旅行者の旅程の選択肢拡大、競争力のある運賃、法人顧客に対するメリット、マイレージ特典の拡大といった利点を主張していた。
CCCSは、第三者からのフィードバックをもとに、東京とシンガポール間で競争が制限され、両社が主張した利益は競争上の懸念を上回るには不十分と結論付けた。両社に対しては、東京とシンガポール感での総座席数を規定レベルに維持することや、両社傘下の格安航空会社(LCC)の運航スケジュールと供給量を報告すること、独立監査人を任命し毎年報告書を提出することを求めた。