米国・ハワイ州は11月6日、日本からの渡航者に対し到着後の14日間自己隔離を条件付きで免除する措置を始めた。全日本空輸(ANA)は同日、東京/羽田〜ホノルル線を約7か月ぶりに運航し、64人の乗客がホノルルへ出発した。
ハワイ州が日本向けに開始した「事前検査プログラム」では、日本を出発する72時間前以内に指定の医療機関でPCR検査等を受診し、陰性証明書を取得すれば、ハワイ到着後の14日間の自己隔離が免除される。米国本土からの渡航者向けには10月から同様の措置を取っており、外国向けでは日本が初めて対象となった。
ANAは11月6日、東京/羽田〜ホノルル線を3月23日以来、約7か月ぶりに運航。この午後10時15分東京/羽田発のNH186便が、事前検査プログラムが適用される初めての便となった。機材は246席仕様のボーイング787-9型機が使用され、64人(ビジネスクラス13人、エコノミークラス51人)が利用した。ANAによると、乗客の国籍の割合は日本人と外国人が半々程度だという。
なお、同社の日本発ホノルル線としては、10月5日・19日に東京/成田〜ホノルル線が1往復ずつ運航されている。東京/成田発は5日に27人、19日に35人が利用した。
東京/羽田〜ホノルル線の運航を記念して、搭乗口には「SMILE AGAIN! 世界中に笑顔の花を」と書かれた横断幕が掲げられたほか、ゲートアナウンスでは「皆さんで乗り越え、一緒に日本を盛り上げてまいりましょう」というメッセージがあった。
同社は今後、11月20日、12月11日、25日、2021年1月1日、15日に同路線を運航する計画(現地発は翌日)。11月20日出発便の予約数は6日時点で66人(予約率26.8%)だという。東京/成田〜ホノルル線は前述の10月の2往復以降、2021年1月末まで運航の予定はない。
事前検査プログラムの開始を受け、ANAエアポートサービス旅客部の久沢弘太郎部長は「一つ山を超えた」と話し、「まだまだ搭乗率は物足りないが、少しずつ乗っていただければ」と需要回復に期待を寄せた。
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