日野自動車は、小型EVバス「日野ポンチョ Z(ズィー) EV」を2022年春に発売する予定だと発表した。
2002年に発売した小型ノンステップバス「日野ポンチョ」は、地域の足として全国で数多く採用されているディーゼルバスだ。昨今の地球環境問題への関心の高まりを背景に、生活に密着した存在であるからこそゼロエミッションへのニーズが増加しつつあった。
今回、市場導入する「日野ポンチョ Z EV」は、あらゆる人に優しいユニバーサルデザインとコミュニティバスに最適なパッケージングという「日野ポンチョ」の特長はそのままに、EV化によりクリーンな輸送を実現する。「人」と「環境」へのやさしさを叶える、これからの持続可能なコミュニティ交通に貢献するモデルだ。
広いフルフラットエリアと低床・ノンステップ構造により、乗り降りや車内移動がしやすく、車いすやベビーカーをお使いの方をはじめとする、あらゆる乗客が利用しやすい車両だ。シンプルで丸みのある親しみやすい外観デザインは街と調和し、EVならではのゼロエミッションと低騒音で地域にやさしく、人々の暮らしを支える。
住宅街のような狭い道でも小回りの利く高い機動性や、コミュニティバスに十分な航続距離も確保し、高い実用性も備えている。
同モデルは、電動車導入・運用におけるソリューション提供を行うCUBE-LINX※1が手掛ける、電動車最適稼働マネジメント事業の取り扱い車両としてもラインナップする予定だ。全国の販売会社による日野ならではのきめ細かく質の高いトータルサポートと合わせて、事業者様のビジネスをサポートする。
日野は、「日野環境チャレンジ2050※2」(2017年発表)で環境負荷ゼロへのチャレンジを掲げており、2021年4月には中間目標となる「日野環境2030マイルストーン※3」を設定し取り組みを加速している。カーボンニュートラルの実現に向けては、車の生産から廃棄までのライフ・サイクル・アセスメントに基づき、自社の製品にとどまることなく、あらゆる方策を追求している。「日野ポンチョ Z EV」は、CUBE-LINXのソリューションと合わせて、電動車の普及促進を通じたCO2排出量の削減に貢献する。
・全長×全幅×全幅 6,900×2,090×3,060[mm]
・車両総重量 約8,000[kg]
・乗員 約30人
※シートレイアウトにより異なる
・バッテリー リチウムイオンバッテリー
・バッテリー容量 105[kWh]
・モーター最大出力 161[kW]
・充電方法 急速充電(CHAdeMO方式)
SDGs(持続可能な開発目標)達成への貢献
日野では、自由に安全に効率的に、人と物が移動する「豊かで住みよい持続可能な社会」の実現を目指し、お客様・社会への価値提供として①日野車による「交通死亡事故ゼロ」、②「CO₂排出量の大幅削減」、③「お客様ビジネスの発展支援」、④「人流・物流の更なる効率化」の4つに取り組んでいる。
本件は、②「CO₂排出量の大幅削減」③「お客様ビジネスの発展支援」を通じて、SDGsの以下の目標達成に貢献する。
交通死亡事故ゼロ、CO₂排出量の大幅削減、人流物流のさらなる効率化によって、「豊かで住みよい持続可能な社会」実現を目指す。
トラック・バスが地球に与える環境負荷を極限まで低減する取り組み『日野環境チャレンジ2050』で、地球温暖化防止、資源循環、生物多様性保全などに貢献する。
※1:CUBE-LINX
2021年5月に日野と関西電力が合弁で設立。電動車導入・運用における課題に対するソリューション提供を行う。
※2:日野環境チャレンジ2050
日野が策定する、CO₂排出量低減を始めとする、環境負荷「ゼロ」の実現を目的とした、50年までのチャレンジ目標
※3:日野環境2030マイルストーン:日野が策定する、「日野環境チャレンジ2050」にて掲げたチャレンジにおける、30年までの中間マイルストーン