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快適キャンプツーリングを実現する『ベンリィ250』が爆誕!


ビジバイのベンリィ110をベースにフルカスタムを施した一台をピックアップ! 製作したのはスクーターカスタムショップとして知られるSONIC CRAFTY(Tel:043-305-5123)だ。パッと見は純正風だけど、中身はとてつもなく手が加えられているんです!




TEXT●佐藤恭央(Yasuo “MALT’S”Sato)


PHOTO●山田俊輔(YAMADA Shunsuke)

 モーターファンBIKESでも度々取り上げてきた千葉県のショップ、SONIC CRAFTY(ソニッククラフティ)。スクーターを中心に唯一無二のカスタムを施すことで有名な同店では、フュージョンをベースにしたカスタムコンプリート「ベスグライド」もリリースして人気を集めている。そんな同店が仕上げた最新のカスタムマシンをご紹介しよう。

 ベース車はビジネススクーターのベンリィ110で、一見おとなしめに感じるけれどその凝りようはハンパない!まず注目したいのはパワーユニットだ。同店の十八番である“エンジンスワップ”が施されている。


 当店代表の木下さんによると「ベンリィ110は横型エンジンなので、経験則からマジェスティ250系の横型エンジンの方が載せ替えやすく、パワーも出しやすいのですが、今回はオーナーの希望でフュージョン用をスワップしました」とのこと。

ソニッククラフティのカスタムコンプリート車「ベスグライド」はフュージョンがベースになっている。価格は638000円~。

 同店ではベスグライドで所縁のあるエンジンのため、その素性は勝手知ったるもの。


「フュージョンのエンジンは設計こそ古く、トップスピードや燃費も突出してはいませんが丈夫なのでツーリングには向いています。独特な鼓動感も味わい深いですよ!」と木下さん。しかしエンジンを換装するにあたって問題も……。シート下位置にある燃料タンクを移設する必要が出てきたのである。

エアクリーナーはフュージョン用のままだと横方向に飛び出るため、同型エンジンのフリーウェイ250(初期型)を流用。

 この問題をクリアするために行ったのが“燃料タンクの移設”だった。その移設先はなんとリヤボックス⁉


 このボックスはオーナーから持ち込まれた際に初めから装着されていたもので、「当初は底面にワンオフの燃料タンクを取り付けたのですがこれが大失敗(笑)。加減速するたびに燃料が揺れてしまって……。隔壁を設けることで多少揺れは抑えられるのですが、今度は給油口付近から溢れやすくなってしまいました」と木下さんは苦笑い。

燃料タンクが内蔵された大型リヤボックス。前方上部の突起は給油口だ! フューエルセンサーを追加したり、フロートの足を長く加工するなどし、純正の燃料残量計向けにセンシングされている。
純正の燃料タンクはダミー。本来の給油口を利用してラジエターカバーを装着しているのがおもしろい!

 そこで講じた手が“燃料タンクを縦に配置する”という方法だった。40×40cm×10cmの燃料タンクをステーで縦にマウントすることで走行中の不安定さを解消! ボックス上部から煙突のように飛び出ているものは給油口というわけだ。

 さらにフュージョン用のラジエターは車体下側(フロア後方)にセット。風が当たりにくい場所のため、カウルをメッシュ加工するとともに、ラジエターを垂直ではなく角度を付けて斜めに配置することで少しでも走行風を取り込めるように設計されている。


 これに電動ファンの効果もあり水温は85~90℃(走行時)で安定しているという。これなら長距離走行も安心だ! なおエンジン自体は耐久性を重視して基本的にノーマルのままで、駆動系も手を加えていない。

 一括りにエンジンスワップと言っても、ベース車とエンジンとの組み合わせでその手間や必要なパーツも大きく変わるという好例だ。


 今回はフュージョン用縦型エンジンということで苦労もあったものの、「結果的にエンジンを車体前側に詰めることができたし、ホイールベースを極端に伸ばすことなく純正然としたルックスに仕上げることができました」と、木下さんもオーナーもご満悦の様子!


 というわけで、次ページでは外観+αのディテールをチェックしていこう!

小物の積載に便利なフロントキャリア。キャンツーではあるとないとじゃ大違い!

 このベンリィ110改の外観でノーマルと大きく異なる箇所と言えば……。そう、ヘッドライトだ! これはクロスカブ110用のステーごと移植したもの。純正のライト位置よりも高めにセットされたことで視界の確保とスタイルアップを兼ね備えている。ちなみに、同店ではパーツASSYの「変換キット」(予価3万8500円)もリリース予定とのこと。

ハンドルは純正だがショートミラーがドレスアップに効いている! アクアプローバ製デジタル水温計、時計、グリップヒーター、スマホホルダーなどを追加して普段使いからツーリングまで対応。

245㎜ディスク用のフランドー製キャリパーサポートを介してブレンボ製4ポットキャリパーを装着。フロントフェンダーはオフロードバイク用を流用したと思ったが純正のサイド部分をカットしただけ。これもハイセンスの成せるワザだ!

 フロントフォークは、ステムを打ち換えてシグナスX(4型)用を装着してディスクブレーキ化。さらに、ブレンボ製キャリパーや社外ディスクによって250㏄のパワーを受け止める制動力を確保。


 またキャンプツーリングに伴い、ちょっとした林道も走るというオーナーの意向により、前後をリフトアップし、タイヤはDUROのセミブロックパターン(HF903:前120/80-12・後120/90-10)を履いている。

車高は前後50㎜ほどアップして最低地上高をアップ! サイドスタンドも延長加工してバランスを整えている。

 このようにビジネスライクなベンリィ110が、違和感なくデュアルパーパス風に変更され、行動範囲が格段に広がった『ベンリィ250』。ノーマルルックで中身はスゴイ……というマシンを求める人にはうってつけのカスタムなのだ。

サイドバッグやパニアケースが装着できるサイドキャリア(サポート)もオフテイストに一役買っている!

 ちなみに、この車両はワンメイクだが、ベンリィ50/110をベースに、ベスグライドと同様に外装を剥いだネイキッドフレームのカスタムコンプリートマシンも制作中だとか。続報に乞うご期待!

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