4月6日、アウディジャパンは2月9日にワールドプレミアされた新型電動4ドアクーペ「e-tron GT」を、日本初公開した。税込車両価格は「e-tron GTクワトロ」が1399万円、高性能版の「RS e-tron GT」が1799万円。なお、東京・南青山にある次世代型ブランドストア「Audi House of Progress Tokyo」では、4月7日から4月28日まで、同車が一般公開される。日本での発売は今秋の予定で、日本仕様の詳細は国交省の認可取得後に発表される見通しだ。
500km以上の航続距離を実現する93kWhバッテリーを搭載。高性能版の「RS e-tron GT」は0-100km/h加速を3.3秒でこなす
「e-tron GTクワトロ」とその高性能バージョンの「RS e-tron GT」は、エモーショナルなデザイン、パワフルな駆動システム、長距離を快適に移動するための優れた乗り心地と快適なキャビン、ダイナミックなハンドリングを兼ね備えたエレクトリック4ドアグランツーリスモで、サステイナブルな未来に向けたアウディの新たなブランドアイコンとなるモデルである。
ボディサイズは、全長4990×全幅1965×全高1415(RSは1395)mmで、迫力あるワイド&ローのスタイルは、非常に伸びやかでエレガント。六角形シングルフレームグリル、クワトロ・ブリスターフェンダーなど、アウディらしいディテールが採用されている点も新世代モデルらしい。
同車ではレーザーライト付きマトリックスLEDヘッドライトを選択できるほか、リヤの大型ディフューザーに至るまで、エクステリアのボディパネルとラインは高い製造精度をもって見事な調和を見せる。エアロダイナミクスを極限まで追求したそのスムースなボディラインは、Cd値(空気抵抗係数)わずか 0.24と非常に優れた空力性能を誇る。
インテリアデザインは、五感に訴える品質と先進的なエレガンスを融合したもので、このクルマの進歩的なキャラクターを強調している。運転席はスポーティな低いポジションに設定され、幅広いセンターコンソールで仕切られたモノポストデザインによりドライバーを包み込む。ペットボトルや漁網などのリサイクル素材を使用したレザーフリーパッケージは、ハイテクなルックスとオーガニックなナチュラルさが共存し、新時代のプレミアムを感じさせる。
2900mmのロングホイールベースの恩恵で、リヤシートには大人2名が十分に寛げるスペースを確保。ラゲッジスペースは405ℓを確保している(RSモデルでは350ℓ)。
操作系・コネクト機能では、アウディバーチャルコックピット(12.3 インチ)と、センターコンソールの大型タッチディスプレイ(10.1インチ)を標準装備。音声によるオンラインサーチやパーソナライゼーション機能をはじめ、Wi-Fiホットスポットを備えたMMIナビゲーションプラスを標準装備し、Audi connectの幅広いサービスの提供が受けられる。また、急速充電ステーションを使用して最短の充電時間で最速ルートを計算するための e-tronルートプランナーも搭載。ワイヤレスチャージング(Qi規格)や Bang&Olufsenプレミアムサウンドシステムも選択可能だ。
「e-tron GTクワトロ」および「RS e-tron GT」には前後アクセルに配置された2つの電気モーターで走行する。システム最高出力は、それぞれ350kW(約476ps)と440kW(約598ps)を発揮し、ローンチコントロ—ル使用時はそれぞれ390kW(約530ps)、475kW(約646ps)に引き上げられる。最大トルクはそれぞれ640Nmと830Nm。この強烈なパフォーマンスを、完全に電子的に制御された四輪駆動システムであるエレクトリック・クワトロが最大限に活かす。そのリアクション速度は30ミリ秒と機械式クワトロの5倍の速さで反応する。「RS e-tron GT」の場合、ローンチコントロールを使えば、わずか3.3秒で時速100kmに達する。
e-tron GTのユニークな装備として、電子的に合成したe-tronスポーツサウンドが挙げられる。法令で規定されている20km/h以下での走行時や駐車時の人工音に加え、アウディドライブセレクトの設定に応じて、クルマの車外および車内にサウンドを発生する(e-tron GTクワトロ、RS e-tron GTともにオプション装備予定)。
パワーの源である総容量93kWh(実際の使用容量 84kWh)のバッテリーはフロア下に配置。システム電圧は800Vで、日本の計測方法(WLTC)で500km以上の航続距離を実現する。充電は200Vの普通充電で8kWまで、急速充電(CHAdeMO)では150kWまで対応。Audi e-tron chargeカードで、全国の2万カ所以上のe-Mobility Powerネットワーク(旧:NCSネットワーク)の充電器で最初の一年間は無料で充電が可能だ。
シャシー面では、3チャンバー式エアサスペンション(RSに標準)やオールホイールステアリング(オプション)が、スポーティなドライビングと、快適な乗り心地を見事に両立。標準ホイールサイズは「e-tron GT クワトロ」が19インチ、「RS e-tron GT」が20インチで、20インチ、21インチホイールをオプション設定している。
運転支援システムでは、アウディプレセンス セーフティシステムを始め、アダプティブクルーズコントロール、サイドアシスト、リヤクロストラフィックアシスト、ターンアシスト、エマージェンシーアシストなどが標準装備されている。