吾輩はスズキ・ジムニーである。1986年の生まれで、型式はM-JA71Cだ。ゆっくりと余生を送ろうとしていたが、週に1回、旅に出ることとなる。今回は数人で「プチ馬鹿ンス探検隊」を作った。問題はメインテントの電源である。さて、どうするか? エーモン工業の 「OGC コントロールボックス」を試してみる。ランチは、写真用の三脚を利用して、薪でタンドリーチキンにチャレンジだ。
TEXT &PHOTO◎伊倉道男(IKURA Michio)
吾輩はスズキ・ジムニーである。1986年の生まれで、型式はM-JA71Cだ。金属のルーフもエアコンもない、切替え式のパートタイムの四輪駆動車である。錆も進み、あちこちがへこんでいるので、ゆっくりと余生を送ろうとしていたが、週に1回、旅に出ることとなる。
さあ、春らしい陽気になってきたので、「秘密基地」を作り、アウトドアに居座ろう! 現在我がチームには「人間」と言う生物の隊員はひとりしかいない。この「人間」と言う動物がひとりで吾輩を運転し、ドローンを飛ばし、水中ドローンを操作している。吾輩と他の同僚はガソリンや電気で動くのだが、この「人間」と言うヤツは、色々なエネルギー源を楽しむ「生き物」なので、食事の準備も大変である。それぞれの専門家がいてくれれば、それは楽な調査となる。将来は数人で「プチ馬鹿ンス探検隊」を組織してきたらしい。
人数が増えた時の「秘密基地」はこうだ。中央に大きなテントを設置し、そこでミーティングや機材の点検、充電も行なえる。その周りに小さなテント。これは各「人間」のメンバー用であり、プライベートな時間はそこで過ごす。ここには各自が好きな物をテントに持ち込めば良い。
そこで、「メインテントをどう構築するか」となる。滞在期間にもよるのだが、カーサイドタープやティーピィタイプのサーカスTCあたりが、今のところ候補である。真夏なら、メッシュのドーム型タープも害虫を寄せつけず快適なはずだ。
次に考えておくべきなのは、メインテントの電源をどうするかだ。我がチームにベストマッチなシステム、「OGC コントロールボックス」がエーモン工業から発売された。そこには長年クルマ好きに支持されてきた、エーモン工業の考え方が生きている。
OGCブランドは、ポータブル電源の機能の「充電」「蓄電」「送電」をそれぞれセパレートして製品とした。バッテリーが劣化したら、そこだけ買い直せば良いので経済的だ。だが、これはある意味副産物で、本来のセパレートした目的は、バッテリーを数個用意してフィールドに出掛ければ、より長い時間電源を確保できる点だ。購入時には指定のバッテリーをまずひとつ購入する。それで自分のアウトドアシーンに充分な電力を得られるならそれでよし。もしも足らなければ、バッテリーだけを買い足せば良い。定格の出力は増えないが、持続時間は倍となる。
バッテリーがふたつあるなら、ボートで電気式船外機を使う場合、ひとつはボートで使い、もうひとつはソーラーシステムで充電をする。大きなソーラーパネルを繋げば、次の日も満充電のバッテリーでボートに乗れる。天候にもよるのだけれど。
さて、セパレートの利点を整理してみよう。
バッテリーを増やすことで、コントロールボックスの出力を増やすことはできないが、電力を増やせるので、長期滞在が可能となる。
一体型のポータブル電源の場合は、使用するソーラーシステムのパワーの上限を指定される。セパレートタイプの場合は、ソーラーパネルに合ったコントローラーを使い、直接バッテリーを充電するので、大きなソーラー充電システムを繋げる。このソーラー充電に「OGCコントロールボックス」は関与しない。
テント泊で「OGCコントロールボックス」を使う場合は、テーブルの上にコントロールボックスだけを置き、バッテリーは地面に置く。これでテーブル上のスペースは増え、バッテリーの重さによるテーブルへのダメージの軽減できる。高さを確保する事でテント内への浸水時、水に弱いコントロール部分や端子を保護できる。
車中泊の場合で「OGCコントロールボックス」を使う場合は、バッテリーは足元に置く。これにより、広い居住スペースを確保できる。また、重量のあるバッテリーを低い位置に置けるので、走行にも悪影響を及ぼしにくい。「OGCコントロールボックス」をシートバックに取り付ければ、各端子への接続が楽になり、バッテリーの状態も確認しやすい。バッテリーチャージャーはガレージに常設して置く。持ち出す必要はない。帰宅したら、バッテリーを車両に乗せたまま接続して充電する。
今回発売されたシリーズで、オプション?と思われてしまうが、「ドローンの充電をクルマの移動中にできればいい!」という人なら、「OGCコンパクトインバーダー」、同じく移動中に「ゴープロなどUSBの充電だけでいいよ!」という人には「OGC USBチャージャー」がラインアップされているのも、ユーザー目線で考えられている。