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お家でバイクメンテ|スクーター乗りなら実践すべき “箇所”と”作業のポイント”をナビゲート 


ポカポカ陽気のバイク日和が続く中、どこにも出かけられずに悶々としてない?


そんな時こそメンテでしょ! 不調を感じていたけれどスルーしていた箇所、あるでしょ〜




REPORT:橘 祐一 


協力:moto medico(モトメディコ) 問:03-6300-9250

【Menu 01】スクーターの 駆動系は消耗品がたくさん!

アクセルのオン・オフだけで走るスクーターのヒミツは駆動系にあり。


普段は見えないあのカバーの中には遠心力を利用して動くパーツが入っている。その多くはパーツ同士がこすれ合いながら動いているため、定期的な交換が快調をキープするカギなのだ。
駆動系は、エンジンからの出力を伝えるドライブ側と、その出力をリヤタイヤに伝えるドリブン側の2つのパートで構成されているぞ。
専用工具を用意しよう

基本ポイント!




駆動系を分解する際には、回転する部品を固定するプーリーロックレンチやシザーズホルダーと呼ばれる工具が必要。あとは一般的な工具があればOKだ。

1:プーリーの外側にあるドライブフェイスを固定しているナットを緩めて、プーリーユニットを取り外す。車種により使用工具が異なる。

2-A:【プーリー ロック レンチを 使う場合】キックギアが噛み合うスプライン(ギアの山)がある場合、このスプラインにプーリーロックレンチをかけて固定してナットを緩める。
2-B:【シザーズ ホルダーを 使う場合】ライブフェイスにホルダー用の穴がある場合、ここにシザーズホルダーをかけて固定する。フィンには工具をかけないこと!
3:ドライブフェイスとベルトを取り外し、バラバラにならないように、裏側のランププレートをヘックスレンチで押さえながらユニットを引き抜く。

4:ドライブ 側の 構成パーツ。プーリーの内部に6個のウエイトローラーが組み込まれ、ランププレートでフタをしている。ワッシャーの位置や向きが重要なので携帯カメラで記録しておくべし。

ドリブン側には遠心分離機式のクラッチユニットと、プーリーの動きに合わせて動くトルクカムや大きなスプリングが組み込まれている。

1 :【クラッチ ASSYの取り外し】クラッチアウターにシザーズホルダーをかけて回り止めし中央のナットを緩める。クラッチASSYはこのまま引き抜けば取り外すことができる。

2 :【マーキングする】 クラッチユニットを分解する前に、ナットにマーカーなどで印をつけておけば、トルクレンチがなくても元の位置に締め込むことができるので便利だぞ。
3:【スプリングの 飛び出しに 注意】クラッチユニットのナットは42mmや46mmなど特大サイズ。そのためナットが固くて緩まない場合は、写真のような要領で地面にレンチをたたいて外す方法も(推奨はしない)。中には大きなスプリングが圧縮されて入っているので、最後は足で踏みつけながらナットを外す。
4 :ドリブン側の構成パーツ。 クラッチユニットとドリブンフェイスが一つにまとめられている。クラッチは2〜3個のクラッチシューが小さなスプリングによって引っ張られて固定されている。

駆動系のパーツは磨耗や劣化によって徐々に性能が低下していく。加速の谷や最高速ダウンが感じられたら交換のサインかもしれない。実際の例を参考に交換時期を知っておくと安心だ。
1:【ウエイトローラー:段減りしていたら要交換】重りを樹脂で覆っている丸いパーツがウエイトローラー。 動いているうちに平らな箇所ができそこを起点に偏摩耗 してしまう。綺麗に転がらずに止まる場合(写真の状態) は交換したい。そのまま走り続けると金属面が露出して しまい他のパーツにダメージを与えてしまうんだ。
2:【プーリー:段付き発見で要交換】交換頻度は少ないが、表 面に段付きが見られるなら交 換すべき 。 チェック 方法は爪で引っ掛かりがあるかないか。金属製の 定規を斜面に当ててすき 間の有無を見てもよい
3:【Vベルト:最高速が 5km/h以上 落ちたら要交換】金属製のパーツの間に挟まれて回転しているV ベルト。
徐々に減ってきて幅が狭くなると最高速がダウンするので交換時期は比較的わかりやすい。また、ゴム製なので柔軟性がないようなら交換したい。
4:【クラッチシュー】数万km程度では消耗しないが、アタリ面を増やすために、分解時はサンドペーパーなどで表面(接触して光っている部分のみ)を軽く削っておこう。
5:【クラッチアウター内壁:タテにペーパーを当てて食いつきUP】メンテ時のひと手間として、クラッチのアウターの内側にサンドペーパーを当てる。回転方向に対して90度の角度で傷を付ける感じだ。

【Menu 02】点火が弱いとパワーも 燃費もダウン!

ガソリンエンジンに必要な3大要素は「良い混合気」「良い圧縮」そして「良い火花」。この火花を出すパーツがスパークプラグ。ちょっとした不具合がパワーダウンや燃費の悪化につながる重要な部品なのだ。定期的に点検しよう
1:プラグの焼け具合でエンジンの調子がわかる。現代はインジェクション車が主流なのであまり敏感になる必要はないが、カーボン(スス)が多く付いていたら不完全燃焼しているかも。
2:汚れや カーボンを除去! どんなに調子の良いエンジンでも距離を走っているとカーボンが付着する。毛先の柔らかい真鍮ブラシで軽くブラッシングする。2000~3000kmで定期交換が推奨されている。
3:ネジ部に 銅グリスを塗布。プラグのかじりつき防止のためにネジ部分には銅グリス(カッパーコンパウンド)を塗布しておくといい。微細な圧縮漏れを防止する効果もある。
4:プラグキャップの内側には静電気などにより埃や汚れが溜まりやすい。パーツクリーナーをウエスに染み込ませて綺麗にしておこう。

【Menu 03】スロボの掃除で 元気を取り戻せ!

ガソリンエンジンに必要な3大要素のもう一つ「良い混合気」はインジェックションやキャブレターによって作られる。スロットルバルブ付近だけでも定期的にクリーニングしたい。
1:スロットルボディは車体から取り外して作業をした方がやりやすい。クリーナーはこびりついたカーボンを溶かしてくれるエンジンコンディショナーを使用した。
2:泡で汚れを 包んで落とす。エンジンコンディショナーは泡状なので、スロットルボディの内側に吹き付けてしばし待つ。写真左上の穴の中には繊細なセンサーが入っているので、なるべくクリーナーを入れないよう気を付けよう。
3:けっこう 汚れてる!ウエスで優しくスロットルの内部を拭き取る。インジェクション車の場合、電子部品が組み込まれているので分解はこの程度までにしておく。

ここに オイルが 溜まる!
4:エアクリーナーボックスにはエンジンから吹き返したオイルが入ってくる。そのオイルはボックス後端部にあるドレンパイプに溜まってくるので、パーツクリーナーを使って清掃しておこう。

【カウルを外す時は 内装用ツールを使う】


スクーターのカウルは爪で固定されているので取り外しが難しい。そこで役に立つのが自動車の内装用ツール。これを隙間に差し込むとカウルの爪が外しやすい。ツールで浮かしても外れない場合は上下左右に動かしてみるといい。

【Menu 04】ブレーキが一番大事!

高度なチューニングが施されても止まれないなら乗りたくない!


ということで、ブレーキのメンテナンスは最も重要。少しマニアックだけど効果てきめんのメニューを紹介。
1:ブレーキのメンテナンスはパッドの磨耗だけでなく、キャリパーの動きをよくすることも大切。まずはキャリパーを車体から取り外す。

2:片押しタイプのキャリパーはベースプレートに差し込まれているだけなので、これを取り外してスライドピン部分を清掃してグリスアップしておく。
スライドピンは グリスアップ!
3 ピストンの動きが悪くなるとブレーキを引きずる症状が出る。
3 「キャリパーピストンツール」を使ってピストンを引き出して汚れを落とす。
4 ダストシールが傷んでいる場合は新品に交換する。爪楊枝を使うと傷がつきにくくカンタンに外すことができる。
5 熱い お湯で汚れを 浮かす。こびりついた汚れは熱めのお湯にしばらく漬けておく。汚れが浮いてきたら中性洗剤と歯ブラシを使ってゴシゴシしよう。“ある程度まで”は綺麗になるはずだ。
1 スクーターのリヤにはドラムブレーキを採用している車種も多い。ブレーキメンテの際はリヤホイールを取り外す作業が必要だぞ。

2 可動部分は グリスアップ!ブレーキシューが取り付けられているブレーキカムなど、可動する部分は取り外して汚れを取り除いた後、耐熱グリスを薄く塗っておく。シューやドラムには油分がつかないように注意しよう。
3:ブレーキシューの面取り。新しいブレーキシューを取り付けるときには、角をヤスリやサンドペーパーなどで少し削っておくと効き始めのブレーキ鳴きを抑えることができる。

【スクーター専用オイル】


多くのマニュアルミッション車はクラッチディスクがエンジンオイルに浸っているので、摩擦特性の低いオイルを使用するとクラッチが滑ってしまう。そのため、JASO規格でMAというグレードを使用する。対してクラッチがエンジンの外にあるスクーター用には、摩擦特性の低いMBというグレードのオイルが存在する。選ぶならMBと覚えておこう。

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