中央道 上野原インターからも圏央道 あきる野インターからも、ほんの30分。檜原村は首都圏からのアクセスがよく、東京都下で最も手軽に自然との触れ合いが楽しめる地域のひとつです。癒しを求めて街を飛び出し、ふらりと山紫水明この地を訪ねることにしました。



REPORT●村上 菜つみ(MURAKAMI Natsumi)

PHOTO●高橋 克也(TAKAHASHI Katsuya)

カフェ周辺を走る爽快なワインディング・ロードでは、バイクの悦楽が思う存分味わえます。

北秋川と南秋川がまじわり、檜原街道と水根本宿がぶつかる橘橋交差点あたりは、村役場や郵便局など、檜原村の主な施設が集まる村の中心部です。さらに名瀑・払沢の滝など、見どころもいっぱい。さあ、ここから檜原村をめぐる小さな旅をはじめましょう。

檜原村役場内にあるカフェせせらぎ。知らなければなかなか辿り着けそうにありません。

檜原都民の森からはじまる南秋川が、月夜見山から流れ出した北秋川と出会うこのあたりは、村役場や郵便局などがある檜原村の中心地。カフェせせらぎは、村人が日々集い、休日には多くの観光客が行き交うこの場所にあります。

壁面を飾る手書きのネームボード。コーヒーカップを覗き込む小鳥の姿が可愛いですね。
村の郵便局には地元名産のじゃがいもキャラクター「ひのじゃがくん」が。1991年生まれなのに、なぜか永遠の22歳なんだとか。

カフェせせらぎを目指してこのあたりを探した人は、それらしい建物が見当たらず途方に暮れるかもしれません。このひそやかなカフェは、檜原村役場1Fフロア奥にあり、外には小さな看板がポツンと出ているだけ。知る人ぞ知る秘密の隠れ家のようなお店なのです。

ガラス窓からはたっぷりの光が差し込みます。地元の人たちも足しげく通う寛ぎの空間です。

店内には檜原村産の木材を使ったカウンターやテーブルなどの調度類が並び、秋川渓谷にむかって開いた大きなガラス窓からはまばゆい陽光が差し込みます。寒くなれば、イタリア製のペレットストーブに火が入り、カフェはいっそうあたたかい空気に包まれます。



オーナーが愛するクラシックカメラのコレクション。中央はヤシカフレックスの二眼レフです。
昔なつかしい一眼レフやレンジファインダーカメラの数々が展示されています。
窓辺の壁には小さな四ツ丸時計が。文字盤のガラスに鮮やかな緑が映り込んでいました。

テラス席ではなく、冷暖房がきいた店内から楽しめるこの眺め、ゴージャスですよね!
南秋川と北秋川はこの付近で合流し、さらに多摩川との合流点へと流れ下ります。
穏やかで優しい話し口。マスターのお人柄には、彼のコーヒーに通じる深い滋味がありました。

おすすめの特等席は、やっぱり川を見下ろす窓際のテーブルでしょうか。大きな窓にそっと額を寄せ、はるか眼下にきらきら光る川面を見つめてコーヒーの豊かな香りに身を包まれていると、それだけで山の緑に吸い込まれてゆくような非日常感覚が味わえました。

一杯ずつていねいに淹れられたコーヒーが樹々の緑に映え、金いろに香り立ちます。
檜原の山の幸をたっぷり味わえる檜原マイタケ入り和風きのこパスタ(700円)。

30年以上、銀座でコーヒー一筋に生きてきたマスターが淹れるコーヒーがいちばんのおすすめ。ブレンドコーヒーは400円、カフェオーレは430円です。パスタドリンクセット(900円)やハヤシライス(700円)などのフードメニューは、どれもさらりと洗練された上品な味。

自家製レアチーズケーキセット(600円)は、舌にのせればとろりとほどける天使の甘味。

自家製コーヒーゼリー(430円)は5月~10月の限定メニュー。この期間に訪れたならぜひ!

とぅるんと震える琥珀色の輝きに、本格コーヒーの豊かな香りがぎゅっと詰まっています。
レジンで固めた押し花かな? 山里の色を閉じ込めた可憐なキーホルダーも売られています。
雰囲気たっぷりの古い木製キャッシュレジスターが、今なお現役で活躍しています。

檜原村の澄んだ水とマスターのあたたかい手腕が生み出すコーヒーの味わい、それがカフェせせらぎ最大の魅力です。アンティークカメラに囲まれ、秋川のせせらぎに耳を傾けつつ、銀座で磨きぬかれたコーヒーをいただく贅沢は、このカフェでしか味わえないものなのです。

●カフェせせらぎ

〒190-0200

東京都西多摩郡檜原村496

TEL:090-4667-1971

営業時間:9:00~17:00

定休日:不定休

情報提供元:MotorFan
記事名:「 【東京・奥多摩ツーリング/第十回 カフェせせらぎ】 村上菜つみのバイクでカフェめぐり