10月28日、三菱自動車は北海道と、道内の三菱自動車系列販売会社11社との間で災害時協力協定を締結したことを発表した。道内では札幌市のほか、寒冷地向け自動車のテストコースを備えた同社の十勝研究所が立地する音更(おとふけ)町と締結しており、今回で3例目となる。
今後は12月に発売が予定されている「エクリプス クロスPHEV」も活用
この協定の狙いは、災害発生時に改めて自治体と必要事項を確認する時間的ロスをなくし、給電等に活用できるプラグインハイブリッド電気自動車「アウトランダーPHEV」などの電動車を速やかに被災地・避難所等へ届けること。三菱自動車は2022年度までに全国の自治体と災害時協力協定の締結を目指す「DENDOコミュニティサポートプログラム」を推進しており、北海道は82例目となる。
北海道では2018年9月、北海道胆振東部地震により大規模停電が発生した。同社および系列販売会社はその際、被災地の復旧・復興のために計16台のアウトランダーPHEVを派遣した。同社の理事で国内営業本部長を務める印藤啓孝氏は28日に行われた締結式で次のように述べた。
「給電など災害時にお役立ていただける機能は間もなく発売される『エクリプス クロスPHEV』にも装備され、車種も充実します。いざという時には、当社の電動車を『動く発電機』『動く蓄電池』としてご活用いただき、地域の皆様の安全・安心に寄与できれば幸いです」
三菱自動車は今後も全国の自治体と足並みを揃えながら、電動車の理解促進・普及や災害時の支援体制強化に向けた取り組みを進めていく方針だ。