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日産パトロール | ラダーフレーム構造と四輪ダブルウィッシュボーン式サスペンション、「油圧式車両挙動制御システム」でオン・オフロード双方の走りを高次元で両立


「なんでこんないいクルマが日本で普通に買えないんだ!?」




そのブランドのファンや関係者ならずとも、そう憤慨したくなるような日本未導入モデルは、グローバル化がこれだけ進んだ今なお、数え切れないほど存在する。




そんな、日本市場でも売れるorクルマ好きに喜ばれそうなのになぜか日本では正規販売されていないクルマの魅力を紹介し、メーカーに日本導入のラブコールを送る当企画。今回は、日産が日本以外の世界各国で販売している大型SUV「パトロール」と「アルマーダ」、そのインフィニティ版である「QX80」を紹介したい。




TEXT●遠藤正賢(ENDO Masakatsu) PHOTO●日産自動車

1980年に誕生した初代日産サファリ

かつて日産は日本国内でも「サファリ」という、ラダーフレーム構造を持つ大型SUVを販売していた。とりわけ有名なのは刑事ドラマ「西部警察」に登場した1980年デビューの初代と思われるが、その後三代目まで世代交代するも2007年に国内販売を終了している。




その「サファリ」の前身となるのが「パトロール」で、初代は「ウィリス・ジープ」のライセンス生産車として1951年に誕生。日本でも初代と二代目はこの「パトロール」の名で販売されていたが、三~五代目「パトロール」は日本では「サファリ」の名を冠することとなった。

2010年デビュー当時の六代目日産パトロール
2010年デビュー当時の三代目インフィニティQX

現行モデルの六代目「パトロール」は2010年2月に世界初公開され、中近東を皮切りに同年4月より販売を開始。これをベースに三代目インフィニティ「QX」(2014年モデル以降は「QX80」に改名)が作られ、同年4月に北米と中国でデビューした。

二代目日産アルマーダのフロントまわり

二代目日産アルマーダのリヤまわり

二代目日産アルマーダの運転席まわり

北米ではさらにそれから遅れること6年、「パトロール」のフロントグリルやバンパーなどのデザインを変更したモデルが、二代目「アルマーダ」として2016年2月に発表されている。

マイナーチェンジ後の六代目日産パトロール(中近東仕様)
インフィニティQX80・2015年モデルのフロントまわり

なお、2019年9月には中近東、2020年8月には南アフリカ仕様の「パトロール」がマイナーチェンジ。Vモーショングリルとブーメラン型の前後ライトを持つ前衛的なデザインに変更された。また、インフィニティQX80は2015年モデルと2018年モデル、計2回のフェイスリフトを経て、エクステリアの洗練度を徐々に高めている。

六代目日産パトロールのラダーフレームとサスペンション、パワートレイン

「油圧式車両挙動制御システム」のイメージ図

メカニズム面では、ラダーフレーム構造を継承しつつもプラットフォームを一新し、歴代初の四輪ダブルウィッシュボーン式サスペンションを採用したのが大きな特徴。また、走行状況に応じて車体のねじれを制御する「油圧式車両挙動制御システム」(Hydraulic Body Motion Control)を設定し、これに電子制御4WD「オールモード4X4」と組み合わせることで、高いオフロード性能と静粛性の高いオンロード性能を両立した。

VK56VD型5.6L V8直噴ガソリンエンジン

パワートレインはVVEL(バルブ作動角・リフト量連続可変システム)を採用したVK56VD型5.6L V8直噴ガソリンエンジンと7速ATの組み合わせが中心。中近東仕様の「パトロール」にはVQ40DE型4.0L V6ガソリンエンジン+7速ATも設定する。

インフィニティQX80・2021年モデルのフロントまわり

インフィニティQX80・2021年モデルのリヤまわり

インフィニティQX80・2021年モデルの運転席まわり

六代目日産パトロールの運転席まわり(マイナーチェンジ後の中近東仕様)

六代目日産パトロールの3列シート(マイナーチェンジ後の南アフリカ仕様)

内外装の仕立ては、パトロール、アルマーダ、QX80のいずれもが各市場・ブランドにおけるフラッグシップSUVに位置付けられることもあり、豪奢そのもの。また、乗用車ベースのモノコックボディではないことを色濃く窺わせる、スクエアで力強いプロポーションを備えている。それでいながら、近年の日産車らしい優雅さも兼ね備えているのが、直接のライバルとなるトヨタ・ランドクルーザーやレクサスLXにはない大きな魅力と言えるだろう。




しかしながら、このパトロール/アルマーダ&QX80には現在、日本仕様が存在しない。これらが日産車体九州、日本国内で作られているにも関わらずだ。SUV、そして本格オフローダーが空前のブームとなっている今、これが日産ディーラーで買えないのは、日本のユーザーはもちろん日産にとっても大きな損失と言えよう。




日産が2020年5月28日に発表した事業構造改革計画「NISSAN NEXT」の中では、アルマーダのフルモデルチェンジが示唆されている。その暁には、日本でも「サファリ」の名で復活し、同時期に世代交代するであろうランドクルーザーに真っ向勝負を挑んでほしい!

■日産パトロールLEプラチナムシティ(F-AWD)*アラブ首長国連邦仕様


全長×全幅×全高:5315×1995×1730mm


ホイールベース:3075mm


車両重量:2845kg


エンジン形式:V型8気筒DOHC


総排気量:5552cc


最高出力:298kW(406ps)/6600rpm


最大トルク:560Nm/4000rpm


トランスミッション:7速AT


サスペンション形式 前後:ダブルウィッシュボーン


ブレーキ 前/後:ベンチレーテッドディスク/ディスク


タイヤサイズ 前後:275/60R20


乗車定員:8名


車両価格:32万9000ディルハム(約946万円)
日産パトロール(中近東仕様)

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