2020年7月10日、カワサキインドネシアは予告通り「Ninja ZX-25R」をオンラインにて正式発表。ついにスペック、バリエーション、価格が明らかになった。インドネシア仕様の最高出力は、ラムエア加圧時で51ps/15500rpm。価格はSTDが9600万ルピア(71万400円)、ABS SEが1億1290万ルピア( 83万5460円)。日本仕様の詳細は、間もなく発表される模様だ。
REPORT●北 秀昭(KITA Hideaki)
インドネシア仕様の最高出力=ラムエア加圧時→51ps/15500rpm、ラムエア加圧なし→50ps/15500rpm
新型コロナウイルスの影響によって遅れていた「Ninja ZX-25R」の正式発表が、2020年7月10日、カワサキインドネシアよりオンライン映像として上記の通り公開された。
Ninja ZX-25Rは、2020年7月現在、250ccクラスで唯一の並列4気筒エンジン搭載モデル。日本に先駆けて発表された、インドネシア仕様のNinja ZX-25Rのエンジン(完全新設計)は、“ウワサ通り”の50馬力を発揮。ラムエア加圧時(フロントカウルのセンターにラムエアダクトを設置)には、何と51馬力!(ともに15,500rpm)を絞り出すという、驚愕のパフォーマンスを秘めているのが大きなポイントだ。
Ninja ZX-25Rのボア×ストロークは、同じ水冷並列4気筒だったカワサキZXR250(※注1)のΦ49mm×33.1mmとは異なる、Φ50mm×31.8mmの超ショートストローク型。レース専用のレーシングマシンや、市販のレーシングモデルの定番であるショートストローク型エンジンは、ロングストローク型に比べ、一般的にエンジンを回してパワーを稼ぐ、スポーティなタイプ。
※注1:ZXR250の最高出力は45ps/15,000rpm。後にメーカー自主規制により40ps/15,500rpmにダウン。
また、発表されたインドネシア仕様の圧縮比は、“高圧縮過ぎない”11.5に設定。ストリートでの扱いやすさに加え、高圧縮ピストン変更等によるチューニングのしやすさも加味されている。
前後ホイールは軽量5スポーク型の17インチとし、タイヤはフロント110/70-17、リア150/60-17サイズのダンロップ GPR300ラジアルをチョイス。倒立型フロントフォーク、極太スイングアーム、ラジアルマウント型のモノブロックフロントキャリバー、Φ310mmフロントディスクローター(シングルディスク式)、Φ220mmリアディスクローターなどで強化された足周りにも注目だ。
Ninja ZX-25Rには、
・専用設計のトレリスフレーム
・フルパワー/ローパワーの2段階パワーモード
・3モード切替付きのKTRC(カワサキトラクションコントロール)
・アシスト&スリッパークラッチ
などの最新機能を導入。豪華版のNinja ZX-25R ABS SEには、上記に加えて
・ABS
・2500rpm以上ではクラッチ操作が不要なKQS(カワサキクイックシフター)。シフトアップ&シフトダウンの両方に対応。※STDはオプション
・シングルシートカバー
・スモークシールド
・フレームスライダー
・ホイールリムテープ
を装備している。
インドネシア仕様のカラーバリエーションは、STDは黒、ABS SEは緑×黒、白×黒、青×黒の3色をラインナップ。
インドネシアでの現地価格は、STDが9600万ルピア(日本円で71万400円 ※注2)。ABS SEが1億1290万ルピア(日本円で83万5460円 ※注2)。2020年7月11日~12日にプリオーダーを受け付け、8月にデリバリーがスタートする予定だ。
※注2:※1ルピア=0.0074円で換算(2020年7月13日現在の為替レート)
なお、気になる日本仕様については、間もなく発表となる模様。最高出力は45馬力に抑えられるという噂もあるが、その真相やいかに?
全長:1980mm
全幅:750mm
全高:1110mm
軸距:1380mm
シート高:785mm
車重:180kg(182kg)
エンジン:水冷4ストローク並列4気筒DOHC4バルブ
排気量:249.8cc
ボア×ストローク:Φ50mm×31.8mm
圧縮比:11.5:1
最高出力:50ps/15500rpm(ラムエア―加圧時は51ps/15500rpm)
最大トルク2.3kg-m/14500rpm
変速機:6段
クラッチ:湿式
燃料タンク容量:15L
キャスター:24.2°
トレール:99mm
ブレーキ:
Fφ310mmディスク+4ポットキャリパー
Rφ220ディスク+1ポットキャリパー
タイヤサイズ:
F110/70R17
R=150/60R17
現地価格:9600万ルピア(1億1290万ルピア)