コンロッド小端部にメタルを封入する例。自動車用エンジンでメタルといえばクランクメタルが代表格だが、ピストン側にも使われる。自動車で起きる現象はすべて「振動」と「摩擦」に支配される。摩擦による機械損失の低減は重要である。
滑り軸受け=プレーンベアリングが本来の呼び名。かつてはクランク軸の保持にボールベアリングが使われたこともあるが、トライボロジー(摩擦·潤滑の応用力学)の進歩によって銅やアルミの合金による軸受けと潤滑油で代用できるようになった。現在の市販車エンジンはほとんどがふたつ割りのメタルを使う。表面コーティングやオイル溝の入れ方も刻々と進化している。近年では燃費要求の厳しさからニードルローラーベアリングを使う動きも出てきた。