BMWは、地球環境保護に向けた次世代車普及のため、「次世代車に関する意識調査」を実施した。対象となったのは、1か月に1度以上自動車に乗る、20歳~69歳の男女600名のドライバーだ。その結果、クルマ選びで重視する基準は、約9割が「価格」と回答。次世代車普及のためには購入しやすい価格の実現が必須であることなど、興味深い傾向がいくつも明らかになった。
本調査は、2020年4月11日から4月12日の期間、1か月に1度以上自動車に乗る、20歳~69歳の男女600名のドライバーを対象にインターネットによるアンケートがおこなわれた。回答結果をいくつかピックアップしてご紹介しよう。
約88.5%が「価格」と回答、次いで「燃費」が74.5%、「ボディタイプ・サイズ・大きさ(積載人数、積載量)」に53.3%の回答が集まった。全体的に「価格」と「燃費」のスコアが高いことから、クルマ選びにおいて経済的な要素が大きく関わることが分かった。
また年齢軸で、重視する基準を比較したところ、年齢によって重視ポイントが異なることが判明した。「デザイン性」の選択肢に着目すると、若い人ほどスコアが高かった。一方で、「安全性能」、「環境性能」の選択肢に着目すると、年齢が増すほどスコアが高かった。
73.8%が「環境にやさしい車」、「どちらかというと環境にやさしい車」と回答し、できることなら環境にやさしい車に乗りたいと思っているドライバーが多くいることが分かった。
一方で、ガソリン車ドライバーに対して「『次世代車』に乗らない理由はなんですか?」という質問をしたところ、48.3%が「車両本体価格が高いから」と最も多く回答し、次いで32.6%が「ガソリン車に不満が無いから」と回答した。
さらに、「次世代車」に対して魅力を感じない151名にその理由を質問をしたところ、最も多い55.0%が「車両本体価格が高い」と回答。これらの調査結果から、次世代車普及において、車両本体価格が課題として挙げられることが分かった。
70.3%が「ランニングコストを詳細に検討する」と回答し、車体本体価格だけでなくランニングコストまで詳細に比較をおこなうドライバーが多いことが分かった。
また、年齢軸で比較をすると、20代の42.5%が「ランニングコストはあまり検討しない」、「ランニングコストについて考えたことが無い」と回答した。20代は約9割が自動車の購入検討時に価格を重視しているにも関わらず、購入経験の少なさからかランニングコストに対する意識が薄いことが分かった。
75.8%が次世代車ドライバーに対して好感的なイメージと回答した。また、個別の選択肢を見ると、最も多い36.8%が「経済的に余裕がある」と回答し、次いで「スマート」に29.8%、「先進的」に27.0%という結果になり、次世代車ドライバーに対するイメージが判明した。
58.3%が今後、次世代車、もしくはハイブリッドカーに乗りたいと回答した。また、ガソリン車ドライバーは約半数、48.3%が次世代車、もしくはハイブリッドカーへの乗換を希望していることが分かった。
一方で、次世代車・ハイブリッドカードライバーでガソリン車に乗り換えたいという人はそれぞれ4.9%、3.7%と少数であった。さらに、次世代車ドライバーの87.7%が「今後も次世代車に乗りたい」と回答をしていることから、次世代車・ハイブリッドカーの普及はますます拡大していくと予測される。
CO2(二酸化炭素)の理解・認知度は高いものの、Nox(窒素酸化物)とPM(ススなどの粒子状物質)を正しく知っている人はそれぞれわずか25.5%、22.8%と非常に少ないことが分かった。
また、乗っている車のエンジン機構別に比較すると、ガソリン車ドライバーの理解・認知スコアが低く、次世代車・ハイブリッドカードライバーに比べて環境意識が希薄であることが分かった。