3月30日、アウディジャパンは同社が保有するアウディジャパン販売(AJS)の株式を、オーストリアに本社を置くポルシェホールディングGmbH(PHS)の日本法人「PAIGジャパン オートモビル インベストメント合同会社」に譲渡する契約を締結したと発表した。4月1日からASJは、PHSの傘下となるが、今回の株式譲渡に伴うASJの販売店に関する変更はないとのことだ。
アウディジャパンは日本におけるインポーターとして卸売事業に注力
ドイツのフォルクスワーゲンAGが100%出資するPHSは、もともとオーストリアにおけるフォルクスワーゲン輸入会社として設立されたが、現在ではフォルクスワーゲングループに属するすべてのブランドを取り扱っており、欧州最大規模のフォルクスワーゲングループ車の販売会社となっており、アジアや南米などを合わせて世界29カ国で卸売や小売を行なっている。
このように、PHSは、アウディを含むフォルクスワーゲングループの自動車販売事業を担っており、今回の株式譲渡は、PHSの事業をより一層グローバルに成長させていく戦略の一環だという。日本におけるアウディ販売店のモデルとしての役割を持つAJSにおいても、PHSは、多様なマーケットで培ってきた経験・ノウハウを活かしていく。一方、AJは、日本におけるインポーターとして卸売事業に注力する方針とのことだ。
なお、今回の株式譲渡に伴い、ASJの斎藤徹代表取締役は退任し、後任として森松司氏が就く。アウディジャパンのフィリップ・ノアック社長は「斎藤氏は厳しい環境の中でAJSを率い、持続的な成長に向けて、会社の組織やオペレーションを強化しました」とその功績を称え、さらに「新社長の森氏とともに、AJS のビジネスをさらに成長させることを楽しみにしています」と述べている。