ボルボのコンパクト・ハッチバックモデルのV40は、現在のボルボ人気を支えてきた重要なモデルだ。ガソリン/ディーゼルを選べて手軽にスウェディッシュテイストを味わえるV40。Motor-FanTECHの会員の方々にも多くのオーナーがいる。そのオーナーにアンケートを実施。オーナーだからこそわかる燃費、不満、よいところをみてみよう。
現行型(2012ー2019年)
現在販売されているV40は、2012年に登場した2代目モデルだ。初代は1995年に発売されている。
2代目モデルは2012年にジュネーブ・ショーでデビューし、日本での販売は翌2013年に始まっている。プラットフォームは、フォードC1プラットフォームを使う。このフォードC1プラットフォームは、このボルボV40だけでなく、フォード・フォーカス、フォーカスC-Max、マツダ・アクセラなどさまざまなモデルが採用していた。ボルボでは、「ボルボP1プラットフォーム」と呼んでいる。
日本では、当初1.6ℓと2.0ℓ直4ガソリンターボにゲトラグ製6速DCTを組み合わせた仕様で登場したが、その後、エンジンは、1.5ℓと2.0ℓのモジュラーエンジンの直4Drive-E(ターボ)とアイシン・エィ・ダブリュ製8速AT(1.5ℓは6速AT)2.0ℓ直4ディーゼルターボ+8速ATの組み合わせとなった。
今回は3人のオーナーにV40のレポートをしていただこう。
2016年式 T5 AW「D今のボルボにはない相棒感があって良い」
排気量:2.0ℓ トランスミッション:AT
平均燃費:12.0km/ℓ
長所:コンパクトなのに長距離でも疲れない。2リッターターボで4WDなのに燃費は平均12km/ℓ。
短所:乗り心地が固め。
評価
外観:★★★★★
室内:★★★★☆
走行性能:★★★★☆
燃費性能:★★★★★
装備:★★★☆☆
満足度:★★★★★
このクルマの購入を検討している人にひと言
「最新のボルボは快適でハイカラですが、V40には実直で素朴な、今のボルボにはない相棒感があって良いと思います」
2016年式D4SE「燃費がよい。とんでもなく速い。取り回しが楽」
排気量:2.0ℓ トランスミッション:AT
平均燃費:18.0km/ℓ前後(朝晩の市内地への通勤が主)
長所:燃費がよい。とんでもなく速い。取り回しが楽。
短所:喧しい。オイル交換がべらぼうに高く、燃費の良さが台なし。
評価
外観:★★★★☆
室内:★★★☆☆
走行性能:★★★★★
燃費性能:★★★★☆
装備:★★★★☆
満足度:★★★★☆
このクルマの購入を検討している人にひと言
「残念ながら生産が終了したようです。在庫があれば即買いしてもいいかも?」
2015年式 T5 R-DESIGN「R-DESIGNは普通のV40とは走行性能が違います」
排気量:2.0ℓ トランスミッション:AT
平均燃費:9.0km/ℓ
長所:街乗りからサーキット走行まで可能な汎用性。FFでもニュートラルなハンドリング特性。飽きのこないエクステリアとインテリア。
短所:スポーツサスの為、後部座席の乗り心地が硬い。
評価
外観:★★★★★ スポーティなハッチバックスタイルがグッド
室内:★★★★★ 疲れないシートがグッド
走行性能:★★★★☆ サーキットでは少し物足りないがワインディングや街乗りでは充分過ぎる走行性能
燃費性能:★★★☆☆ 前からスポーツ系の車に乗っていた為、問題なし
装備:★★★★★ 安全装置が充実していて家族に運転させても安心
満足度:★★★★★ コストパフォーマンスは文句なし
このクルマの購入を検討している人にひと言
「R-DESIGNは普通のV40とは走行性能がやはり違います。走るのが好きな方におすすめです!」
総合評価:ボルボでした味わえない世界が高評価
今回のオーナーは2.0ℓガソリンが2名、ディーゼルが1名だったが、ともに走行性能には満足しているようだ。日本車ともドイツ車ともフランス車とも違う、ボルボ・テイストのフィールとデザインを求めてボルボV40を購入した人にとっては、少々の欠点は気にならない。総合評価でも満足度は4.7と非常に高かった。残念ながら生産はすでに終わっているから、「在庫があれば即買いしてもいいかも?」という声もあった。
ユーザーの平均評価
外観:4.7
室内:4.0
走行性能:4.3
燃費性能:4.0
装備:4.0
満足度:4.7