1月13日、マセラティ「クアトロポルテ」「ギブリ」「レヴァンテ」のV6エンジン搭載車に、合計で世界100台の限定モデル「ロワイヤル・スペシャル・シリーズ」を設定したことを発表。カスタマーへのデリバリーは2020年3月から始まる予定だ。
1986年に登場した限定車「クアトロポルテ・ロワイヤル」がモチーフ
1986年、マセラティは三代目クアトロポルテに世界51台限定の「ロワイヤル」を発売。このモデルには、特別に設定したブルーまたはグリーンのボディカラーが採用されたほか、インストルメントパネルやドアパネルにウッドを贅沢にあしらい、ソフトレザーシートを採用。さらに搭載される4.9L V型8気筒エンジンは300psに高められ、特別な一台に仕立てられた。
このたび発表された「ロワイヤル・スペシャル・シリーズ」は、このクアトロポルテ・ロワイヤルをモチーフに、マセラティが培ってきた独自のエレガンスに対するオマージュを表現。ベースはいずれも3.0L V型6気筒ターボエンジンを搭載したモデルとなり、ガソリン車は350psまたは430ps、ディーゼル車は275psを発揮する。
ボディカラーは「ブルーロワイヤル」とグリーン系の「ヴェルデロワイヤル」の2色を用意。21インチサイズのホイールは、クアトロポルテとギブリは「チタニウム・アンスラサイト」、レヴァンテは「アンテオ・スタッガード・アンスラサイト」仕上げとなる。ブレーキキャリパーはいずれもシルバーにペイント。これらのカラーリングによって、この限定モデルは個性的でよりエレガントなルックスを実現している。
インテリアトリムはエレガンスラインの「グランルッソ」をベースに、イタリアのファッションブランド「エルメネジルド・ゼニア」が生み出したレザーファブリック素材「PELLETESSUTA(ペレッテスータ)」を組み合わせたピエノフィオーレレザーを採用。
カラーは明るめのブラウン「キュオイオ」と、ブラックとキュオイオの2トーンの2タイプから選べる。ちなみに、ペレッテスータはゼニアが独自に開発した素材で、極細の紐状にカットしたナッパレザーを伝統的な機織りの手法を模して丹念に織り上げることで、カシミアを思わせる柔らかさと軽さを持ちながら、高い耐久性を備えているのが特徴だ。
センターコンソールに用いられるハイグロスインサートは、クアトロポルテにはピアノブラック、ギブリにはエボニー、レヴァンテにはメタルネット仕上げを組み合わせており、限定100台を示すシリアルナンバー入りプレートが装着される。
装備の面では、先進安全支援機能で構成されるドライビング・アシスタンス・プラス・パッケージが標準装備されたほか、8.4インチタッチスクリーンを組み合わせ、Apple CarPlayやAndroidAutoに対応した「マセラティタッチコントロールプラス(MTC+)」を搭載。MTC+はフロントシートヒーターやベンチレーション、ステアリングホイールヒーター、リヤサンブラインドなどの操作など、主要な車両機能をコントロールできる。ない、8.4インチモニターではバックカメラの映像や、各操作のガイドも表示可能だ。