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ダイハツ・ロッキー:D-モノコックで軽量化した骨格に1.0ℓ3気筒ターボとD-CVTを組み合わせる


ダイハツの新しいクルマづくりの基盤技術DNGAは、軽自動車を起点に小型車まで設計思想を共通化し、


よりスピーディな開発を目指すというもの。


タントに続く第2弾ロッキーは4mを切る全長のボディに広い室内空間を確保した。




TEXT &PHOTO:松井亜希彦(MFi) FIGURE:DAIHATSU

 3ナンバー普通乗用車の自動車税が大幅に下がり、軽自動車の伸長もあって5ナンバー小型乗用車のモデル数は年々少なくなってきた。こうした状況下で久々に登場した5ナンバーのニューモデルが、ダイハツ・ロッキーだ。全長は4mを切るサイズ。開発、生産をダイハツが担当し、トヨタからはライズという名称で販売される。




 ダイハツ調査による国内市場動向では、登録乗用車の新車販売台数が直近の10年ほぼ横ばいであるのに対して、SUVカテゴリーは2013年から毎年右上がりで着実に伸長。そして「人気のSUVが欲しいが大きなクルマは苦手」「もう少し手頃な価格のモデルがあれば」という声が多いという。そこで同社は軽自動車で鍛えた良品廉価な新商品として、SUVらしい力強いデザインで運転のしやすいモデルの開発に着手。軽自動車を基点に「最小単位」を極めたうえで小型車まで設計思想を共通化する、新たなクルマづくりの基盤技術DNGA(Daihatsu New Global Architecture)による初の登録車として、ロッキーを誕生させた。




 設計思想の共通化にあたって、パワートレーンやサスペンションの車体取り付け位置、骨格配置や乗員着座位置などをまず検証。共通化できるサイズや位置をあらかじめ設定し、各モデルの性能や仕様まで含め一括で企画する開発フローを採用した。軽自動車、A/Bセグメント車を相似形で開発することで、「良品廉価」な製品をスピーディに展開できるとしている。




 ロッキーの特徴は、取り回しやすいサイズの車体に、軽自動車のノウハウを生かして広い室内空間と大容量ラゲッジを両立している点。前後乗員のカップルディスタンスは900mmと大きいが、荷室奥行きは755mmを確保。1.0ℓ直列3気筒ターボに独自のD-CVTを組み合わせ、車両重量は4WD車でも1050kgに収まる。




 重量低減には、同社独自の「D-モノコック」構造を用いたボディ骨格が大きく貢献した。現行ムーヴで初採用された技術で、サイドアウターパネルを全面厚板ハイテンション材とし、骨格全体で力を受け止めるもの。アウター/インナー間に設置される補強材が削減でき、衝突強度を確保したうえで軽量化が可能となる。




 小型、軽量であることは運動性能や燃費に加えて生産コストにも直結。ロッキーの最廉価グレードは170万5000円に収まるが、衝突被害軽減ブレーキなどは標準装備だ。「良品廉価」を旨とするDNGA商品群は2025年までに15ボディタイプ、21車種に展開する予定と、ダイハツは発表している。

D-モノコック構造を用いたボディシェル

一般的に用いられる通常鋼板のボディ外板は衝突時の荷重負担は小さいが、D-モノコックはハイテン材を厚板で使用することでボディ外板も強度部材として利用。内部骨格の補強部材が減らせるため、軽量化が可能となる。ヒンジドアのボディで効果的なので、スライドドアのタントでは未採用。

衝撃入力を合理的に受け止めるアンダーボディ

サイドメンバーの屈曲部を極力なくし、スムーズに通すことで剛性の連続性を確保。骨格の通し方や脚周り部品の取り付け方などは、軽自動車タントの設計思想を用いつつコンパクトカーのサイズに拡大。フロントメンバー間ピッチは従来型比で45mm縮小、前輪切れ角を大きくしている。

ベルト+ギヤ駆動を実現したD-CVT

従来型CVTと同様の、ベルトとプーリーによる駆動に加えて、より伝達効率の高いベ ルト+ギヤ駆動のスプリットモードを搭載するという、世界初の新技術を採用したのがこのD-CVTだ。高速域ではギヤが駆動力伝達の大部分を担当し、ベルトのみの駆動時より伝達効率が約8%向上する。

プーリーとスプリットギヤの配置

スプリットギヤはクラッチにより、低速域ではエンジン出力から切り離され遊星歯車側のギヤと共回りしている。CVT用ベルトやプーリ−軸間は軽自動車用と共用で、最大トルク150Nmの小型車から軽自動車までの幅広いレンジを、ふたつのユニットでカバーする合理的な設計。

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