編集部の長期レポート車として導入され、7カ月が経ったMFメガーヌ号。最近気になるのは、どうもメーターパネル内に表示されている平均燃費計が、以前よりも良好な数値を維持し続けることが多いなということ。アタリがつくと燃費が伸びる……は今も通用するのか?
レポート日:2019年11月29日
オドメーター:9750km
TEXT&PHOTO●小泉建治(KOIZUMI Kenji)
どんなに飛ばしても10km/Lを割らない
長期レポート車であるからして、当然ながらことあるごとにMFメガーヌ号の燃費を計測している。ただ、複数名が共用していれば、計るのを忘れてしまう者もいるし、かくいう担当者も走り出す前のリセットを忘れ、「まぁ今日はいいか」となることも少なくない。
さらに最近は乗り慣れてきたこともあって、計ったところでとくに何か大きな発見があるわけでもなく、とりあえず記録はするものの検証は後回し……というのが現状である。スミマセン。
ところが最近、なんとなく気になり始めたのである。MFメガーヌ号に乗り込んだ際に、どうも燃費計の数字が良好であることが多いのだ。
慣らしが終わった直後ぐらいは、10L/100km(メガーヌの燃費表記は欧州流。日本流に変換すると10km/L)を越えていることがあったりして、「誰だよこんなに踏んづけたのは?」なんて訝ることもあった。言うまでもないが欧州流の「何リットルで100km走れるか」という表記の場合、数値が増えていくと、すなわちそれは燃費の悪化を意味する。
ところが最近は、たいてい6L〜7L台/100kmを示していて、8L/100kmを越えているのを見たことがない。
ちなみに6.0L/100kmは日本流に直すと16.7km/L、7.9L/100kmは12.7km/Lである。
というわけで、過去の燃費データを引っ張り出してみたのである。すると……。
05月01日 ODO:0502km〜0855km 13.7km/L
05月23日 ODO:2015km〜2230km 13.9km/L
06月27日 ODO:4788km〜4987km 15.1km/L
11月27日 ODO:9512km〜9750km 16.2km/L
※わかりやすくするため、すべて日本流表記に変換ズミ
200kmくらいのまとまった距離を走ったときのものをピックアップしてみたのだが、見事に右肩上がりで伸びているではないか。
「今のクルマは慣らしなんて必要ない」「いや必要だ」
「アタリがつくなんて気のせい」「いや、そんなことはない」
昔から議論が繰り返されてきた話題だが、多くの人の意見を統合すれば「昔ほど顕著ではないかも知れないが、ある程度走り込めば、ピストンやシリンダー、そしてトランスミッションなどのカドが取れ、僅かに抵抗が減り、パフォーマンスや燃費の向上もありうる」といったところに落ち着くのではないだろうか?
いずれにせよ、もう少し観察を続けてみたい思っている。