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マツダの新世代商品群の第一弾であるMAZDA3。欧州では、SKYACTIV-Xエンジン搭載車も含めて販売が始まっている。このカテゴリーの王者は、いうまでもなくVWゴルフだ。8代目への移行をするゴルフとマツダ3。この両モデルを比較してみよう。
まずはサイズから。マツダ3は低く長い
世界のベーシックカーともいえるCセグメントハッチバック。もっともCセグハッチバック・モデルの競争が激しいのは欧州市場だ。
ここで常に主導権を握っているのは、フォルクワーゲン・ゴルフである
世界のクルマのベンチマークとして常に研究され、追いかけられている存在だ。このゴルフが7代目から8代目に進化した。
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さて、このゴルフに牙城に挑むのがマツダ3である。もちろん、販売数でゴルフのライバルになるには、いささか時期尚早であるし、販売力でも差がありすぎる。とはいえ、日本の自動車ファンとしては、ゴルフ8とマツダ3を比べてみたくなってしまう。
新型ゴルフ8のボディサイズは
全長×全幅×全高:4284×1789×1456mm
ホイールベース:2636mm
マツダ3(ファストバック)のボディサイズは
全長×全幅×全高:4460×1795×1435mm
ホイールベース:2725mm
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比べるべくもないほど、マツダ3の方が長く低い。ホイールベースで89mmもマツダ3の方が長いのだから、当然だ。新型になっても相変わらず「質実剛健」なゴルフに対してマツダ3は魂動デザインも相まって、よりスタイリッシュでよりパーソナルな雰囲気を纏っている。実用車としてクルマを選ぶ層ではないターゲットに向けてマツダ3は開発されているようだ。
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新型ゴルフ8は欧州では12月から販売開始となるが、まだスペック等の詳細は発表されていない。
わかっているパワートレーンを整理しておくと
ゴルフ8のパワートレーンは
ガソリンエンジン
■TSI:
1.0ℓ直列3気筒DOHCターボ:90ps(66kW)
■eTSI(48Vスタータージェネレーター・マイルドハイブリッド):
1.0ℓ直列3気筒DOHCターボ:110ps(81kW)+48V Mlid-Hybrid
1.5ℓ直列4気筒DOHCターボ:130ps(96kW)+48V Mlid-Hybrid
1.5ℓ直列4気筒DOHCターボ:150ps(110kW)+48V Mlid-Hybrid
■eHYBRID(プラグインハイブリッド):
1.4ℓ直列4気筒ターボ+モーター:204ps(150kW)
■GTE(ハイパフォーマンスPHEV)
1.4ℓ直列4気筒ターボ+モーター:245ps(180kW)
■ディーゼルエンジン
2.0ℓ直列4気筒DOHCディーゼルターボ:115ps(85kW)
2.0ℓ直列4気筒DOHCディーゼルターボ:150ps(110kW)
■天然ガス(CNG)
1.5ℓ直列4気筒ターボ:130ps(96kW)
となるようだ。ピュアEVは、ID.3にその役割を譲ったから設定されていないが、それでも実に多彩なパワートレーンを取り揃える。量販グレードは
ガソリンなら
1.0ℓ直列3気筒DOHCターボ:110ps(81kW)+48V Mlid-Hybrid
1.5ℓ直列4気筒DOHCターボ:130ps(96kW)+48V Mlid-Hybrid
ディーゼルなら
2.0ℓ直列4気筒DOHCディーゼルターボ:115ps(85kW)
となるのだろうか。
一方のマツダ3の欧州でのパワートレーンは
ガソリンエンジン
■SKYACTIV-G2.0
2.0ℓ直列4気筒DOHC+24V Mild Hybrid:122ps(90kW)
■SKYACTIV-X
2.0ℓ直列4気筒DOHC+SC+24V Mild Hybrid:180ps(132kW)
ディーゼルエンジン
■SKYACTIV-D1.8
1.8ℓ直列4気筒DOHCディーゼルターボ:116ps(85kW)
となる。欧州仕様はガソリンの2.0ℓ(SKYACTIV-G2.0)にも24Vのマイルドハイブリッドを採用している。
当然、このグレードがもっとも人気かと思ったら、マツダの発表によれば、初期受注のなんと約6割がSKYACTIV-Xを選んでいるという。
SKYACTIV-Xのライバルは1.5ℓ直列4気筒DOHCターボ:150ps(110kW)+48V Mlid-Hybrid?
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ゴルフ8のガソリンエンジンでは1.5ℓ直4ターボ+48Vマイルドハイブリッド(150ps)が走りと燃費を高次元で実現させるグレードになるだろう。
ちなみに、ゴルフ8での同エンジンの燃費は未発表だが、ゴルフ7ではこうだった。
Golf 1.5TSI DSG ACT BlueMotion(110kW/150ps)
urban:16.1km/ℓ extra-urban:22.7km/ℓ combined:19.6km/ℓ
ゴルフ8では、48Vマイルドハイブリッド化でWLTCモードで10%燃費が改善しているというから、さらに好燃費を叩き出しそうだ。
これに対して、マツダ3のSKYACTIV-Xエンジン搭載車は
Mazda3 HB SKYACTIV-X 6AT FF(18inch)
urban:16.1km/ℓ extra-urban:20.8km/ℓ combined:18.9km/ℓ
ゴルフの1.5ℓターボが150ps+48VISG
マツダ3のSKYACTIV-Xが180ps+24VISG
である。
本当の勝負は、「走り」。そして、もちろん価格競争力である。もうしばらくすると、ゴルフ8vsマツダ3の直接対決が可能になる。楽しみである。