STマイクロエレクトロニクスは、SMB Flat(600Wおよび1500Wの過渡電力に対応)、およびSMA Flat(400Wおよび600Wの過渡電力に対応)の2種類のパッケージで提供される、業界最高レベルの電力密度を備えた最新世代の過渡電圧サプレッサ(TVS)ダイオードを発表した。両パッケージの高さはわずか1.0mm。
新たにSMB Flatパッケージで提供される1500W対応 TVSダイオードは、従来のSMCパッケージの製品と同等の過渡電力性能を備えつつ、薄型化に加えて50%以上の実装面積の小型化を実現する。SMA FlatおよびSMB Flatパッケージは、基板実装パターンについて従来のSMA/SMBパッケージの製品と完全な互換性がある。また、リーク電流は他のTVSダイオードと比較してわずか5分の1で、システム動作および消費電力への影響を最小限に抑える。
薄型かつ、より高い保護機能を備えたSTの新しいTVSダイオード・ファミリは、5V~188Vの広範囲のスタンドオフ電圧に対応しており、通信機器、コンスーマ機器、電動工具、電気自転車、ドローン、ロボット、車載用機器などのアプリケーションに適している。加えて、産業グレードやAEC-Q101に準拠した車載グレードに対応する幅広い製品が用意されている。
SMA/SMB Flatパッケージで提供される400Wおよび600W対応の製品は現在量産中で、参考価格は1000個購入時に約0.06ドル。1500W対応の製品(SMB Flat)は現在サンプル出荷中で、2020年初旬に量産が開始される予定。また、すべてのパッケージに採用されているウェッタブル・フランク構造により、自動光学検査(AOI)への対応が簡略化され、生産品質管理の効率化に貢献する。