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欲しいバイクのスペックを見て、最重要視する項目が「シート高」という人は、身長が低いか短足か、はたまた女性のいずれかだろう。シート高が高すぎて欲しいけれど買えないジレンマは、足の短い人ならではのお話だろう。ここでは身長が低く脚が短い筆者が、東京モーターショー2019の会場で展示されるモデル28台にまたがってきた渾身のレポートだ。ホンダ編の後半をお伝えしよう。
ホンダ・グロム
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グロムは原付2種を代表するスポーツモデル。124ccの空冷単気筒OHCエンジンを搭載する車体は非常にコンパクト。シート高は760mmなのに、意外や両足ベッタリとはいかなかった。これが短足男の悲しいところだ。小さなボディにボリューム感を持たせたスタイルゆえ、ボディにより腿が外へ押し出されてしまった結果だ。とはいえ近くて低いハンドルは不安感と程遠いポジションを実現してくれるので、何も問題はないだろう。
ホンダ・スーパーカブC125
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初代スーパーカブであるC100をオマージュした高級カブであるC125。ベースになったスーパーカブ110はシート高735mmだが、C125になると一気に780mmまで高くなる。そのため足つき性は当然のように悪くなっていて、両足同時では土踏まずまでしか着地しない。だが車両重量は110kgであり、ポジションがラクなスーパーカブである利点は大きく、不安感は皆無。過去に試乗した時も足つき性は気にならず、走りの上質さに驚いたことが強く印象に残っている。
ホンダ・モンキー125
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小柄に見えて、意外と大きいのが、125ccになったモンキー125。過去の50ccだけだったモンキーと比べると一回りもふた回りも大きくなっている。スポーツモデルとしての走りを楽しめる車体になっていて、過去には縛られていない印象だ。そのシート高は775mmで決して低くない。さらにボリューム感のあるスタイルだから、足が外に押し出されてしまう。両足同時ではモンキーなのに土踏まず先端までしか着地しなかった。こちらも過去に試乗しているが、同じ車体構成であるC125より明らかにスポーツモデルな味付け。スポーツモデルだと思えば、お尻をズラして片足ベッタリな状態で乗っていても違和感はない。
ホンダ・クロスカブ110
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スーパーカブをアウトドア志向にしたクロスカブ。14インチホイールの50だとシート高は740mmで安心できるのだが、110になると17インチホイールを採用していることもあって784mmまで高くなる。何度も試乗しているが、意外に足つき性が悪いのだ。アップライトなハンドルを握ると自然に上体が起きるポジションなので不安感はないのだが、過去にヒヤッとしたことがある。おそらく「カブ」だからと舐めていたのが原因。110は50よりサスペンション性能が高く、コーナリングから悪路まで楽しめるから、このシート高も納得しよう。
ホンダ・ADV150
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ホンダADV150はインドネシアで先行発売された「都市型アドベンチャー」モデル。おそらく市販は確実だろうと思われる完成度なので、しっかり足つきをチェックしてみた。すると特徴であるワイドなスタイリングが邪魔して、足がどうしても開いてしまう。シート高は795mmmもあり、ベースになったPCX150より50mmも高くなっている。PCXだと悲観的になることは少ないが、ADV150だと正直ちょっと辛い。ただ、ハンドルが近くストリートファイター的な乗り方が似合いそう。走ると印象は変わるかもしれない。