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【新型プジョー・リフター】見て、触って、座ってみた! 王者ルノー・カングーと比べてどうなのか?


10月19日(土)から26日(土)まで、東京は六本木ヒルズで開催される「PEUGEOT SHOW(プジョー ショー)2019」にて一般公開されるプジョー・リフター。それに先駆けて行われたメディア向け発表会で、本サイト記者が実車を徹底的に観察して参りました!




PHOTO:平野 陽(HIRANO Akio)

 まずは外観を眺めてみます。ステーションワゴンにも、ミニバンにも、SUVにも見える、まさにクロスオーバーと言うほかないデザインです。ルノー・カングーのライバルだと頭に刷り込まれていましたが、どうもこちらのほうが乗用車的と言いますか、上質感があります。でもカングーの道具感も捨てがたいですよね。いいライバルではあるけれど、キャラクターは明確に違うような気がしてきました。



 縦にシャープに刻まれたLED製デイタイムランニングランプが、いかにも近年のプジョーです。リヤはこのカテゴリーの定番とも言える縦長ランプですが、そのなかにブラックのストライプが入れられているのもプジョー流です。このあたりの演出も、道具感と言うより上質感を感じさせる要因でしょう。

 エンジンは1.5Lのディーゼルです。こうしたMPVとディーゼルの相性は抜群でしょう。最高出力は130ps、最大トルクは300Nmです。そしてなんと言っても注目は8速ATの存在です。カングーに対して大きなアドバンテージとなることは間違いありません。とはいえあちらには6速MTの用意があるのが魅力。このあたりにも、上質感のリフター、道具感のカングーというキャラクターの違いが見て取れます。



 そして最も気になっていたのが、プジョーならではのi-Cockpitです。11時から1時あたりと5時から7時あたりがフラットな小径ステアリングが低めにセットされ、そのステアリングの中ではなく上から視認するメーター類……スポーティなセダンやハッチバックならまだしも、アップライトな乗車姿勢のリフターとの相性はどうなのでしょう?

 しかし座ってみると……不思議と違和感がありません。本当のところは走ってみないとわかりませんが、広いガラスエリアも相まって、むしろ視界が広がったような感覚です。考えてみれば当たり前ですが、腕の位置が低くなり、さらに腕の軌跡の範囲が狭まるので、視覚的な広々感が増すのでしょう。




 もちろんプジョーの開発陣は、このi-Cockpitの導入以来、他メーカーのクルマから乗り換えた人が違和感を覚えないように研究を重ねてきたそうで、その成果は新型508などでも感じることができます。



 右ハンドルながらペダルのオフセットはありません。アップライトな乗車姿勢なので、足を前に投げ出すことにならず、ホイールハウスの干渉を受けにくいということもあるのでしょう。これなら3ペダルもいけそうです。




 シフトセレクターはダイヤル式です。つまり機械式ではなく電気式、いわゆるバイワイヤということです。操作感などは、実際に走ってみないとわかりませんね。



 リヤドアはスイング式ではなくスライド式です。狭い駐車スペースでも隣のクルマにぶつける心配なくドアが開けられる……なんてことは、ミニバン王国の日本のみなさんには説明無用ですね。我が国のユーザーに歓迎されることは間違いありません。

 で、せっかくなのでリヤシートにも乗り込んでみました。日本のミニバンと異なるのは、リヤの定員の3名分、きっちりとセパレートされたようなつくりになっていて、それぞれ肩回りのサポートがしっかり張り出しているところです。




 足元のスペースはご覧の通りで、身長174cmのレポーターですとかなり余裕があり、足を組むこともできました。



 ユーティリティスペースの充実もリフターの魅力です。面白いのはドリンクホルダーの場所で、ダッシュボードの左右両端にあります。そしてリヤシート用は、なんと左右両端後方、左の席のパッセンジャーの左肩の後ろ、右の席のパッセンジャーの右肩の後ろにあるのです。さらに前方(フロントシートバックの背面)には出し入れ可能なテーブルがあり、そこにもドリンク用ホールが空けられているので、後席用には4つのドリンクホルダーがあるということになります。



 さらに面白いのは、「マルチパノラミックルーフ」と名付けられた、屋根裏収納のような天井です。これはリフターの先代にあたるパートナー(日本未導入:ちなみに日本ではパルトネールとも表記されることもあったようですが、実際にはそんな発音はしないそうです)にも採用されていたものを進化させたもので、大きなグラスルーフの下、中央部にトレイを設けて収納スペースとしたもの。




 頭上スペースに余裕のあるリフターならではの装備と言えそうです。




 その前方には、いわゆるオーバーヘッドコンソールがあります。これはカングーでもお馴染みの装備ですね。しかしリフターがすごいのは、リヤシートの後方、ラゲッジスペースの上にも旅客機のストレージのような収納スペースがあること。もう、そんなにクルマに載せる荷物ないんですけれど……。



 リヤゲートは大きなスイング式ハッチバックで、こちらもダブルバック(観音開き)ドアを備えるカングーと異なり、「乗用車的なリフター、道具感がウリのカングー」のキャラクターどおりの違いですね。ただ、カングーのダブルバックドアは、後ろにそれほどスペースがなくても開けられる、のが長所だったわけです。その点においてリフターは劣るかな、と思いきや……




 なんと、ガラス部分のみの開閉が可能なのです!これは間違いなく便利です。スペースの問題がクリアできるだけでなく、開閉に力を要さないのもうれしいじゃありませんか。



 そして上に視線を向けると、前述のリヤストレージが目に入ってきたのですが、なんとリヤシート側からだけでなく、リヤゲート側からもアクセスできました。工夫の嵐です。



 そしてリフターのハイライトがラゲッジスペースです。




 リヤシートは6対4の分割可倒式となっていて、奥行きは5人乗り状態で1m、2人乗り状態で1.88m、助手席を倒せば最長2.7mとなります。カングーは2.5mなのでリフターがやや上回っています。とはいえ、ここまでくれば両者とも圧巻と言うべきでしょう。




 スペース容量は5名乗車時はトノカバー下の空間だけで597L、2列目シートを倒した最大積載状態では2126Lとなります。これは現行プジョーで最大容積を持つ5008の1862Lを大幅に上回っています。




 今回はシートアレンジを試すことはできなかったのですが、トノカバーをいろいろ動かしてみました。左上の写真が通常のポジションで、右上が、手前側の1/3ほどを折りたたんだ状態です。これが意外と便利で、開口部が広がったのと同じ効果が得られ、大きな荷物の積み下ろしがとても楽になるのです。




 そして左下の写真は、トノボードを低い位置にセットした状態です。ラゲッジスペースが二段になるので、用途別に分けて載せたいときに重用するモードです。

 いかがだったでしょうか? レポーターの率直な感想は、「思ったよりも乗用車的で上質感があり、走りにも期待できそう」というものです。同時に発表されたシトロエン・ベルランゴ、そしてルノー・カングーと、一気にこのカテゴリーが賑やかになってきたのはうれしい限り。アナタにとってのベストを探る意味でも、実際に見て触れてみることが重要になってきそうです。




 10月19日(土)から26日(土)まで、東京の六本木ヒルズでリフターの展示イベントを開催しているので、興味ある方、関東近郊にお住まいの方、期間中に東京を訪れる予定のある方は、是非とも足を運んでみてください。新型208も見られますよ!




【プジョーショー2019 アンボーリング・ザ・フューチャー】開催概要


・開催期間:2019年10月19日(土)〜10月26日(土)


・開場時刻:11:00〜20:00(体験試乗は11:00〜18:00)


・会場:東京・六本木ヒルズ 大屋根プラザおよびヒルズカフェ/スペース(東京都港区六本木6-10-1)

リフター・デビューエディション




全長:4403mm


全幅:1848mm


全高:1878mm


ホイールベース:2780mm


エンジン:直列4気筒1.5Lディーゼルターボ


最高出力:130ps/3750rpm


最大トルク:300Nm/1750mm


トランスミッション:8速AT


価格:336万円
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